[レビュー]キーボード:CLAVIA Nord Stageについて

キーボード:CLAVIA Nord Stageについてのレビュー

キーボーディストの間でも人気の高いモデル、NORD STAGE(ノードステージ)レビューをしていきます。



ここ数年、新宿、渋谷、下北沢など、駅前を歩いてると必ず一人は見かけるこの赤いカバン。

CLAVIA Nord Stageについて


 CLAVIA Nord の種類


初代Nord Electroの発売から約10年が経ち、今ではライブキーボードの定番となった気もするこのシリーズ。

今回は僕が愛用してるNord Stageを中心に、このシリーズの魅力について説明しようと思います。

[赤いからって全部同じってわけでなくて]まずは手始めにNordシリーズの現行のLineUpを簡単に紹介。
見た目のデザインが似ているけれど、どれも得意分野が違うんです。

Nord Lead
CLAVIAの最初のヒット作でアナログモデリングシンセの先駆け。
いわゆるシンセの音しか出ないこのキーボードももちろん定番なんですが、冒頭に述べたバンドマンが背負ってるヤツとはちょっと別物。

Nord Electro
キーボーディストみんな(?)が持ってる人気物がこのシリーズ。
生ピアノとエレピ、オルガンのシュミレートのみを搭載した、プレイヤー志向のキーボード。

Nord Stage
Nord Electroにアナログシンセ(Nord Leadの簡易版)とマスターキーボード機能を追加したシリーズ。

その他、
オルガンのみに特化したNord C3、
ピアノのみに特化したNord Pianoと、
鍵盤タイプのもの主にこの辺りが主流。

見た目はほとんど変わらないのに出来ることが全然違うっていう、どの子もなかなか不器用なヤツなんです(笑)

 


CLAVIA Nord Stageのサウンドの傾向


それでは仕様面を含め、僕の思うNord Stageの魅力を紹介します。

(詳細はメーカーサイトを参考ください。http://www.nordkeyboards.jp/

とにかくこの楽器はピアノとオルガンしかないんです。
ジャンルにもよりますが、バンドで音を出す上でこのふたつが何より重要。
この音質がチープだと音を出した時点で気分が萎えちゃいます。
そんな当たり前のことを当たり前に答えてくれてるところが、いいところなんですね。

個人的にはB-3オルガンが一番のお気に入り。
ミスタッチも味に聴こえるくらいの音の柔らかさ(笑)
固い音が好きな人だと他のメーカーのオルガン専用機をオススメしたいところですが、耳馴染みのいい柔らかさというか、バンド内で他の楽器と無駄にぶつからず、うまく分離して聞こえてくれます。
とくにラインでボーカルと一緒に鳴らすことが多いですから、この分離感は大事です。

Farfisa、Voxのシュミレートも使い勝手がよく強いて不満を言うならロータリースピードが細かく設定できないことくらい。
それでもSlowもFastも気持ちよいかかり具合なんで、ライブで使う分には十分かと。
ひょっとすると現行品(Nord Stage2)は変更できるのかな?

そしてピアノ系はというと、ローズの音色が本物っぽくて気持ちよくなってくれます。
タッチでの音の変化や歪み具合など、キラキラし過ぎず弾いてる手応えが心地よいです。

ウーリーとクラビも当然使い勝手がいんですが、個人的にはちょっと響きが鈍臭く感じる部分もあり、アレンジの立ち位置によっては若干音作りが必要かも?

生ピアノの音については初代のNord Electroの頃に感じたチープさもなくなり、ロック向けの抜けのいい音色で、内臓のリバーブをうっすらかけると中々おしゃれな音になります。
まぁ、ソロピアノで使う場合は低い鍵盤の鳴りが気にならなくもないですが、EQの使い方である程度は解決できるかと思います。

内蔵のサンプルもWeb上のライブラリで差し替えが出来るので、好みの音を選別した上で本体内で音作りをするのがいいんじゃないかと。。

ちなみに、CPとアップライトピアノの音色もなかなか素朴で捨てがたいんです。

全体的な音の傾向として、楽器としてのシュミレートの出来は素晴らしく、レコーディングにも十二分に耐えうるクオリティだと思います。
強いて言うならば、このメーカー特有の位相かかったようなセンターにいない感じが気になることもありますが、それはミックスしだいということで。。

で、実はここまではNord Electroでも同様の話(笑)
Nord Stageではさらにアナログシンセの音も出せるんです。

実際のところ、それほど音を作り込めないのでオマケのような立ち位置ですが、シンプルなモノシンセや、エレピにレイヤーするパッドなど、隠し味的な部分では非常に重宝してます。
音が作り込めない分、つまみを適当に回せばすぐに音になるんでとても簡単。
要はアイディア次第ってことですね(笑)
(ちなみにNord Stage2ではもっと進化して、サンプル・プレイバック機能までついている模様..

そして、マスターキーボード機能までついてますから最悪の場合、足りない音色は外付けの音源でまかなえます。

しかも設定さえしておけばボタン一個でON/OFFできる親切設計。
このシンプルさって今までありそうでなかったりするんでなんか不思議です。

 


CLAVIA Nord Stageの操作性


[とにかくシンプル!]

マスターキーボード機能ひとつにしてもそうですが、とにかく操作がいたってシンプルなんです。
オールインワンシンセ特有のページをめくってエディットするような無駄な階層がなく、ほとんどが1ボタン1機能の親切設計。

CLAVIA Nord Stageについてのレビュー

 

なによりエフェクトセクションも個別でリアルタイムでON/OFFできるため、フェイザーの有無でわざわざメモリーをふたつ用意するような野暮なことは不要です。
ソロでブーストする際もDRIVEツマミをその日の気分で回すだけでオッケー。
ギタリストの足元感覚で切り替えができるんです。

そして、個人的にはディレイがお好み。
デジタルとアナログの変更が可能で、アナログディレイに設定するとディレイタイムのツマミで、
例のフィードバックサウンドが楽しめます。

こういった具合に音色面でも、機能面でもライブキーボードとしての魅力が満載なんです。

 


[CLAVIA Nord Stageが愛される理由]


最後に余談ですが、キーボーディストにとって楽器選びのポイントの一つに重さってあるんです。

車で移動するならあまり気にならない部分ですが、やはり駐車場代もバカにならず、ライブ当日だと打ち上げで飲みたいしで、ギターやベースのように気軽に持ち運べるのがやっぱりうれしいんです。

その点、このシリーズは鍵盤数で多少左右されるとはいえ10kg前後。
クラッシュシンバルでいえば2〜4枚あたりでしょうか?男性なら楽に運べるギリギリの重さ。
僕の場合はライブで片手で持ち上げてしまうくらいなんで充分です。

もちろん軽さで言えば国産メーカー(CLAVIAはスウェーデンのメーカーです)でたくさんの種類が発売されてはいるんですけど、軽量化の時点で何かしらの犠牲はつきもの。
そんな中でもこのNordシリーズはそんな妥協を感じさせないから不思議です。

そしてもう一つ、CLAVIAの特有の赤いボディも捨てがたい。
ブラックかシルバーのものが多いキーボードの中で、一際目立つこのデザイン。
木目のサイドパネルが醸し出すアナログ感もたまりません。

ちなみに僕は一度この部分を割ってしまい、代理店に修理に持って行ったことがあるんですが、交換用のパネルを5つくらい出されて、木目と色合いの近いものを選んでくださいと言われたんですね。

さすが一台一台手作りしてるだけあって、木目なんてパッと見で違いがわかるほどの個体差があるんですよ。
交換した時には、この世に一台だけの自分だけの楽器だって気がして、より愛着が湧いたのは他でもないです。

年々、音質・機能共に進化を続けるシンセサイザーですが、ピアノ・オルガンといった生楽器の音については、つまるところシミュレーターであることには代わりなく、楽器でありながらも機械として扱ってしまいがちです。

その中でもこのシンセは、僕にとっては紛れもなく生きた楽器。
楽器なんだから、ケースを背負ってリハスタに行くのも全然苦ではないんですね。

 

[CLAVIA Nord Stageのサウンドサンプル]


最後に音色をいくつか載せておきます!こちらを参考に!


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