今回はKORGで現在最高峰に位置されるMUSIC WORKSTATION「KRONOS X73」についてレビューしたいと思います。纏まる気がしません・・・。
KRONOS X 73 MUSIC WORKSTATION 購入理由
増税直前!専用ハードケース(買うと3,5000円ほど)付きも残り僅かでは!? この機を逃せばKRONOSが更に遠のく!
これらが最終的な後押しになったのは事実です。(なんか増税に買わされた感はありますが・・・。)
しかし前から購入したいと思っていたのも事実です。
発売当初の印象は、SSDを搭載、大容量のサンプル、9つのエンジン。KRONOSのスペックはDTM環境への挑戦か!?とも思うほど高いものでした。
そして、そのビジュアルにオールインワンシンセ、MUSIC WORKSTATIONの原点である「M1」を彷彿とさせられまして、PCベースの昨今のDTM環境にMUSIC WORKSTATIONの意地を見た気がしました。(といってもKORGじたいは1bit DSD DAW System 「Clarity」等やってるみたいです)
そんな完成度の高いKRONOSに興味が沸きまして(まずここから)、何度か実機を触りましたが、基本は今までのKORGのWORKSTATIONと同じです。が、そこからが難関で、機能が多くてよく分かりません・・・。購入してしばらく経つのですが今でもまだまだ分からないところが多くあります。なのでレビューはザックリしたものになりますことをご了承ください。(音源部分は音源一つでレビューに出来そうなボリュームです。拡張も出来ますし・・・。)
最後にKRONOS購入最大の理由なんですが、実はハード完結、DTM環境からの脱却です。けど、DAWとの連帯も考えられてて、それも強いので両方使います(笑)
主な内容
KRONOS X73は9つのシンセサイズエンジンを搭載、ライブラリの追加、16のMIDIトラック、16のAUDIOトラック(24bit48k)、アルペジエイターKARMA、サンプリング、USBでMIDIとオーディオの送受信、nanoシリーズなどのMIDIコントローラーの接続、S/PDIFデジタルIN、OUT。
できる事はたくさんあります!自分が気に入っているのはアルペジエイターのKARMAです。アルペジエイターというにはゴツ過ぎる機能で、いろんなフレーズを作ることが出来ます!
KRONOSを触るならまずここからモードを選びます。
- プログラム・・・専用音源を2つ選んでレイヤーを組めます。HD-1という音源を選ぶ場合はHD-1の中から2つ選ぶことになります。
- コンビネーション・・・プログラムを合計16まで組み合わせて使います。
- シーケンサー・・・MIDIトラック16、とAudioトラック16で曲を作ることが出来ます
- サンプリング・・・。サンプリングできます
- グローバル・・・クロノス全体のセッティングをします。
- ディスク・・・セーブやロードをします。
この他にSetListを含めて7つのモードから選択します。
DTMでDAWと使う
専用のエディターがあるので、DAWとの連帯もスムーズに出来ます!PCからKRONOSのパラメーターを変更するのも簡単です。しかし正直に言ってしまうと、購入してから一度もPCと接続していません。KRONOSだけで完結してしまえるほど、豊富で高品位な音源、エフェクトが最初から内蔵されていますし、スロットも豊富にあります。これで足りないと感じることは・・・一生こないかもしれません・・・。
ただ、DTM環境でKRONOSの音を使いたいことも、あります。その時はKRONOS Editor を使います。
SetList
KRONOSにはコンビネーションやプログラムといったモードが存在しますが、SetListはコンビネーションやプログラムのSetをモードに関係なく混在させることが出来るモードです。自分で作ったSetをここに登録して、モードを切り替えることなくタッチ一つでアクセスできます。お気に入りや自分でエディットしたSetなどを登録して、すぐに呼び出せるようにしています。
RH-3鍵盤
ピアノ鍵盤です。KRONOSは73鍵もこの鍵盤なので嬉しいところです。黒鍵はマット仕上げで白鍵と相まって、上品な仕上がりになっています。
ピアノをそんなに触ったことありませんが、少し重めの印象を受けました。低いほど重くなっていく仕様で、とてもいい弾き心地です!
コントロール・サーフェス
KARMA等の各機能や音源のパラメータのコントロール。ミキサーのコントロールに使います。
ノブやフェーダーは重すぎず軽すぎず、いい具合に調整されています!
KARMA、ドラムトラック、ベクター・ジョイスティック
KARMAとドラムトラックは独立しています。プログラムモードなどで弾いていて、「リズム欲しいな」となった時はこのドラムトラックをオンにしてセッションします。ベクター・ジョイスティックは4つ好きなパラメーターをアサインして、コントロールします。凄い軽いので急激な音色の変化に使うのにいいかもと思います。(激しくすると折れてしまうかと思うので怖いところでもありますが・・・)
良いところ、悪いところ
良いところは、今出来うるすべてが詰め込まれているし、拡張性も高い。9つのエンジンで専用機にも負けない。
悪いところは、電源入れてから演奏可能までしばらくかかること。そしてタッチビューはタッチでページの切り替えやパラメーターの選択のみで、パラメーターの値の変更はバリュースライダーや数値を打ち込まなければいけない。 これはスライドでパラメーターの変更が出来てしまうと、タブレットと変わらないし、ハードウェアであることが重要なので、ここはやらなかったのかも。と個人的には思っています。
HELP機能がありますが、すべて英語。あとマニュアルがPDF。かなりのボリュームですが、紙媒体がよかった。(クイックスタートガイドのみ紙)
他のキーボードと比べてみて
明らかにサウンドはグンを抜いて良いです!
アコースティックの音は生に近く、それこそ大容量のソフト音源に近いです。これはあくまで私自身の主観でしかありませんが、多くの方が共感してくれる音。「生に近い」音になっています。
シンセ系の音は専用音源ならとことん作りこめるので、専用機に負けない音作りが出来ます。音源方式もPCMからVA、物理モデル、etcといろいろあります。
KRONOS X73を使ってみて
最初はシンセサイザーにPCが入ったという印象でしたが、やっぱりシンセサイザーキーボードです。楽器として完成されてるなと。
今はまださわりぐらいですが、これからいろいろ分かってきてからが楽しみなシンセサイザーです。しばらくこれ以上のシンセは出ないのでわ?と思います。
最後に
PC、そしてタブレットのソフト音源全盛の時代ですが、楽器としての使用感は大事でハードにこだわる人も多いかと思います。KRONOSはそういうところを残しつつソフトウェアに負けないクオリティを実現している数少ないハードウェアと思いました。
以上、KRONOS X73 MUSIC WORKSTATIONについてのレビューでした。
関連サイト
KORG
⇒http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/KRONOS/
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