IK Multimediaから販売されております、iPadにも対応しているMIDIキーボード、iRig KEYS PROのレビューを行います。
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1.購入理由
iPad購入により、iPadで使用できるMIDIキーボードが欲しかった事と、PCで利用するにあたり、小さめのキーボードを所有していなかった為、iRig KEYS PROを購入しました。
2.機材説明
iRig KEYS PROは、37鍵(3オクターブ)のMIDIキーボードであり、「i」と付く名の通りiPadに接続することをメインとしたキーボードとなっています。
とはいえ、USB接続によりPCでも使用可能な為、一般的なMIDIキーボードと考えてもらってもかまいません。
モジュレーション・ホイールとピッチベンド
iRig KEYS PROは見た目が至ってシンプルながら、MIDIキーボードとしての役割を十分果たしており、
- ボリューム/データノブ
- プログラムチェンジとオクターブのアップダウンボタン
- ピッチベンドとモジュレーションホイール
- iRig KEYS PROの全体設定を保存可能なセッティングボタン
- エディットモードでは、トランスポーズやMIDIチャンネルの変更等、MIDI機能の設定が可能
上記の機能を、コンパクトなボディーにまとめています。
見た目に等しく、重要もかなり軽く、1.6Kgほど。590mm×189mm×57mmで、サイズもコンパクト。PCディスクでなくとも、喫茶店の1人用スペースで、音楽制作ができちゃうぐらい、持ち運びが便利です。(私は喫茶店ではやらないけど…(笑))
また最大の特徴としては、 iRig KEYS PROの鍵盤サイズはフルサイズとなっています。この手のキーボードサイズでは、白鍵と黒鍵の奥行きが短かったり、鍵盤の押し込み具合が浅かったりと、あくまで打ち込み専用のキーボードが多い中、61鍵等のMIDIキーボードと同じ鍵盤サイズで構成されています。
これはキーボーディストとしては大変嬉しいことで、リアルタイム録音で通常のMIDIキーボードと相違なく行えるというのは、かなり大きい事だと思います。
背面図:左 ダンパーペダル 右ここから、iRigKeysとiPad等をつなげる入力
製品には 3つのケーブルが付属されており、 iRig KEYS PROから接続先の受け入れ口として、
- iRig KEYS PRO→USB
- iRig KEYS PRO→Lightning iOSケーブル
- iRig KEYS PRO→30-pin iOSケーブル(旧型iPadの接続口)
があります。
これも嬉しいことで、USBMIDIキーボードをiPadに接続する場合、iPadへの変換コネクタが必要であり、apple純正の変換コネクタだと、通常の変換コネクタより値が高くなっています。
何かと、apple製品は純正を使用した方が良いという印象のなか、 iRig KEYS PROを購入すればすぐにiPadに挿せる、というのも iRig KEYS PROならではのポイントだと思います。
3. iRig KEYS PROのおすすめポイント
何と言っても、コンパクトで軽く、フルサイズで、しかもシンプルなキーボードということが挙げられます。
iRig KEYS PROには、必要最低限のボタンとノブしか無く、見た目の通りシンプルなキーボードとなっています。同じサイズ、鍵盤数のMIDIキーボードには、MIDIコントロール用のフェーダーやノブ、ボタンがいくつもついており、使い方・組み合わせによっては、音色変化や音量を設定することが可能です。
iRig KEYS PROも、その他のキーボードも、用途によって選べば良いと思いますが、私はiPadでスケッチ程度の作曲を行いたかったこと、PC用で使用するとしても、簡単なフレーズや音の確認用に使用したかったことを踏まえると、フルサイズでシンプルなキーボードの方が用途にあっていたことになります。
フルサイズのキーボードということもポイントです。私はキーボーディストですので、鍵盤楽器等はリアルタイムでの打ち込みで行いたく、それをスムーズに行う為には、フルサイズの鍵盤は非常にありがたい造りです。同社の製品には、 iRig KEYS という、フルサイズ以外 iRig KEYS PROと変わらない製品があります。こちらのほうは、 iRig KEYS PROより価格も安く、重量も軽く携帯性に優れていますが、キーボーディストの方は、間違いなく iRig KEYS PROの方を購入したほうが良いと思います。
4. iRig KEYS PROのここがいまいち
概ね、良い印象を受けている iRig KEYS PROですが、少しイマイチな点もあります。
これを書くと、わがままな人に思われちゃいますが、弾きごたえとしては、イマイチと感じる事があります。まぁ、当然といえば当然ですが、この軽さでフルサイズで37鍵盤も搭載されているだけですごい事なのに、「折角ここまであるのに?!」と弾きごたえを要求してしまいます。はい、ワガママですね。
もうひとつ、イマイチな点としては、iPadに接続した際、接続されたのかわからない場合があることです。これは個人の環境もあるような気がしますが、例えば、iPadに iRig KEYS PROを接続して、その後SampleTankなどのiPadアプリを立ち上げると、キーボードが反応しないことがあります。iRig KEYS PROは接続をすると、赤いランプが点灯します。そのランプが点灯しているのにもかかわらず、キーボードを弾いても音がならないことがあります。
これは、一瞬「?」がつきました。再度接続し直すと正常に再生します。接続一発で行くこともあります。この辺は、もしかすると
- 接続後、CoreMIDIの接続に時間がかかっている
- iRig KEYS PRO→アプリの順だと反応しない?アプリ→ iRig KEYS PROだと反応する?
- iPadを立ち上げて(電源on)すぐに接続することもあるので、他の処理で時間がかかってる?
などが、原因なのかなと、自分なりに考えています。
とはいえ、iPadが壊れたり、 iRig KEYS PROが壊れたり、ということは無いので、 心配はしていません。
5.その他・こんな人に購入をおすすめ!
iRig KEYS PROを購入すると、iPadのSampleTankやGrand Piano for iPadが使えるよ!とのうたい文句ですが、この2つのソフトは、音色数がかなり制限されたものとなっています。
そもそも、SampleTankもGrand Piano for iPadも、もともと無料で使用することができ、 iRig KEYS PROを購入すると、ちょっと増えるのみです。うたい文句があまりにも立派なだけに、期待すると「こ、こんなもんか…」とガックシくるので、先に描いておきました(笑)
ただし、この2つのソフトを始め、IK Multimedia社の制作するiPadアプリは定番になっており、音の質もPCに勝るとも劣らない物となっています。私自身も、SampleTankはアドオン購入により、機能制限を解除して、使用しています。
また、同じくiPadアプリのCubasisのInter appに対応しているので、SampleTankを外部音源として、Cubasisで音楽制作することができます。まさに、VSTiよろしく、SampleTankを使用することができるのです。
iRig KEYS PROは以下の人におすすめできる機材です。
・iPad専用のMIDIキーボードがほしい
付属ケーブルでは、すべてのiPadにすぐに接続することができるのでおすすめです。いちいちUSBカメラアダプタや、MIDIインターフェースを咬ます必要はありません!
・サブキーボードとして購入を検討している方
メインキーボードとして61鍵のMIDIキーボード等を所有している方は、サブキーボードとして、軽量でキー数も少ない iRig KEYS PROはおすすめです。もちろん、USB接続ができ、プラグアンドプレイなので、すぐに使用することができます。
6.まとめ
iRig KEYS PROは、まさにキーボーディストの為のiPad用MIDIキーボードと言えます。このような軽量でフルサイズのキーボードは、他になかなか無いのでは無いでしょうか?
IK Multimedia社は、私が「いつのまに?」という間に、iPad専用の製品やアプリの定番になっていた会社です。同社では、iPadをマルチエフェクタとして使用できる「amplitube」やMIDIインターフェースの「iRig MIDI」オーディオ録音が可能なマイク「iRig Mic」など、多数のiPad関連製品を制作しています。いまや、iPadをメインDAW、セカンドDAWにすることが当たり前になってきた時代です。iPad製品に力を入れている、IK Multimedia社は、私が注目している会社の1つです。
今回はMIDIキーボード IK Multimedia iRig KEYS PROのレビューをお届けしました。
IK Multimedia社 HP
http//www.ikmultimedia.com
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CubaseCreate
Twitter@CubaseCreate
アミューズメント関係のサウンドを制作しています。Cubaseを用いて、作曲や効果音の制作を行っています。家ではバンドや結婚式用の楽曲や映像制作を行っています。楽器はキーボードを担当です。
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