CLAVIA Nord シリーズの上位モデル Nord Stage 2。
その名の通り、ステージパフォーマンスに特化したこの楽器の魅力を紹介します。
●ver.1→ver.2
前回ここ→http://dtmreview.com/nordstage-255.htmlで紹介した初代Nord Stage。
経年劣化や、普段の乱暴(?)なライブでの使い込みでここ数年故障続き(普通に使えば壊れないと思いますがww)でした。
そろそろ替え時かな、と他の機種も含め色々と試してみたのですが、やはりこの操作性になれてしまうとなかなか手放せるわけもなく、現行機種 Nord Stage 2へバージョンアップすることにしました。
見た目も含め、大きな変更点はなさそうに見えるこのバージョンアップですが、実際に触ってみると、その名の通りステージパフォーマンスを重視した細かいアップデートがちらほら。
今回はプレイヤー視点で変更・追加された機能を以下、語ってみたいと思います。
●Nord Sample Library
一番に目を引いたのが、Nord Sample Libraryの追加。
これまでもWeb上で公開されているサンプルをダウンロードして本体のサンプルに置き換える、といった機能はあったのですが、Piano Sectionの音色(Nord Piano Library)に限ったものでした。
今回追加されたNord Sample Libraryは、Synth Section内でサンプルプレイバック音源として演奏でき、ブラスやストリングス、メロトロンなどの音色を鳴らせるようになっています。(どうやらNord Electro 3にも対応しているようです)
ステージキーボードをする上でピアノ・オルガンの音色と共に抑えておきたい音色が、パッド・モノシンセ・ブラス・ストリングスあたりになると思うので、オールインワンシンセほどの膨大な音色こそないにしろ、追加で音源を用意せずとも一台で十分まかなえるだけの懐の深い楽器へと進化しています。
しかも、プリセットされているサンプリング系の音色はバンド内での音抜けがとてもよいです!
強いて言えば、最近のシンセによくある音色のサーチ機能がないため音色選びがめんどくさいのが玉に瑕か、と。
それでもPCベースで音色の管理もできるわけだから、そこは自分よりカスタイマイズしさえすれば、大丈夫。
とにかく前機種に足りなかったものが追加ということで、このサンプルプレイバック音源にはなにより重宝しています。
●CLAVIA Nord Stage 2その他の変更点
Piano SectionはNord Piano、Organ SectionはNord C2の機能をそのまま受け継いでおり、どちらもより音が太く、僅かに音像が硬くなった印象です。
ピアノのサンプルもメモリ容量が増えて、前述のサンプルも本体内に多くセット出来ますし、オルガンのロータリー部分も今までスピードが固定だったところを、Fast/Slow共に三段回で切り替えができるようになっています。
この程度の些細な変更ですが、ユーザー視点で見るとかなりの進化です。
(前機種の段階であきらめていた、とも言えますがww)
他にも、Delay・Phaserなどのエフェクトタイムや、Synth SectionのLFO スピードがbpm(マスタークロック)で管理できるようになっていたり、予め設定したキーに一発でトランスポーズできるボタンが追加されたり(どちらも音色プログラム単位で設定できます)、EQのMidがパライコになったりと、今までのシンプルな操作性そのままに痒い所に手が行き届いたバージョンアップがされています。
大きな変更点こそありませんが、このバージョンアップのおかげでライブではNord Stage一台だったり、軽めのMidiキーボードを追加するだけで演奏出来るようになりました。
(今まではセカンドキーボードやマスターキボード機能を利用して外部音源と併用していました)
USBケーブル一本でPCとMidi接続できるようになったことも、プリプロをする上で非常に助かっています。
まだ使い始めて3ヶ月程度ですが、強いて不満を言うならば、Monitor In(外部入力)がヘッドホンにしかアウトされないことと、RotaryのLEDが点滅しなくなったこと(今までは演奏中LEDを見てちょっとだけテンションあがってたんですよねw)、くらいでしょうか。。
そのくらい満足できる一台です。
これだけ操作性に特化した頼れる楽器ですから、もし3が発売されるとして、今度はどんな細かいアップデートがされるんでしょうか?
高い買い物なのでなかなか手は出ないですが、遠い未来の楽しみです。
いや、、しばらくは2で十分なんですけどね。
関連サイト
DTM Review
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