キーボードKORG SV-1のレビュー

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暗いステージで真空管アンプがオレンジ色に温かに光る。指先のタッチがリアルに反映される音色。
弾いていてイマジネーションが広がるキーボード、私が使っているKORG SV-1 (73keyモデル Black)の魅力を紹介します。

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KORG SV-1のレビュー

 

目次

  • KORG SV-1とは
  • 購入のきっかけ
  • 特徴その一、鍵盤について
  • 特徴その二、音色について
  • 特徴その三、エフェクトについて
  • その他

 

・KORG SV-1とは


エレクトリック・ピアノのローズ、ウーリッツァー、クラビネットの定番ビンテージ系キーボードサウンドの良さが最大限つまったと言っても過言ではないキーボード。丸みを帯びたボディが特徴的でかっこ良く、ステージキーボードとして人気です。
73鍵と88鍵があり黒のボディのものと、赤いボディに鍵盤の白黒が反転したReverse keyモデルがあります。

 

・購入のきっかけ


今でこそロックやソウル、ファンク、R&Bの演奏にも興味のある私ですが、このキーボードSV-1を購入した3年前はそれらのジャンルの魅力も知らずクラシックを主な演奏ジャンルとしていた、いかにも音大出身なピアノ弾きでした。
当時、ピアノの置いていない会場でコンサートをすることになり、それを機に「これから長く使えるキーボードを買おう」と思い自分に合うキーボードを探していました。クラシックの曲の繊細なタッチ表現にも応えてくれることを第一条件にたくさん試奏する中で、一番鍵盤のタッチが気にいったのがこのKORG SV-1です。
人気のNord Electroとは全く違った見た目も気に入りました。

それでは詳しく使ってみた感想を述べます。

 

・特徴その一、鍵盤について


コルグ公式サイトによると『リアル・ウェイテッド・ハンマー・アクション3鍵盤を搭載』とあります。
リアル・ウェイテッド・ハンマー・アクション3鍵盤とは何かと言うと、低音部では重く、高音部ではより軽いタッチになるようにハンマーを4段階の重さに分けた鍵盤で、グランドピアノと同じようなリアルな弾き心地が追求されています。
キーボーディストにとって指先の繊細なニュアンスが音色に反映されるというのは重要な表現ポイントです。
このSV-1こだわりの鍵盤はグランドピアノの音色のみならず他の音色でも効果を発揮します。
エレクトリック・ピアノでは、打鍵の強弱による音色の変化を最大7段階に分けて収録されているので、表現力の優れたエレピサウンドを実現します。
また、タッチ・カーブが8種類から選択できるので曲によって引き出したい音色をここでコントロールすることもできます。

 

・特徴その二、音色について


音色の選択は「TYPEノブ」6種(E.Piano1,2、CLAV.、Piano、Organ、ストリングスやコーラス、ブラス等のOther)と「VARIATIONノブ」6種を組み合わせて行います。
これぞスティービーワンダーというエレピやクラビ、これぞチック・コリアというローズ、カーペンターズが弾きたくなるウーリッツァーなどデフォルト設定の音色も十分に魅力的です。
クラシックの曲を演奏するときに使うピアノの音色ですが、私のお気に入りはGrand Piano 2の音色でリバーブを深めにかけると、ホールで鳴らすベーゼンドルファーのような音になりとても気持ちがいいです。キーボードとは思えないほど発音がクリアで、空間の響きをまとった高級感ある音です。
エレピのローズ系の音色も素晴らしく、弱く弾いたときの温かみのある優しい音色はこのSV-1の特徴でもある真空管ゆえなのでしょうか。

 

・特徴その三、エフェクトについて


ビンテージ・サウンドが売りのSV-1ですが、その音色作りに不可欠な定番エフェクトが6系統搭載されています。
EQにはじまり、ワウやトレモロなどのPRE FX、アンプモデル、モジュレーション、リバーブとディレイと、エフェクトを連結するのに良いように、強いものから順に左から右に並んでいます。
エフェクトそれぞれにはON/OFFボタンが付いているので、コントロールしながらそのエフェクトをかけたときとかけてないときの違いを確かめるのにこのボタンが便利です。
また、EQなどの数値があてられているノブは、いじりすぎたなと思ったときはノブをプッシュすればその音色の初期設定値に戻ります。これも案外便利な機能です。

さらに、コルグ独自の真空管回路「Valve Reactor」がエフェクトには使用されており、温かみのあるサウンドを演出します。

 

その他


・トランスポーズ機能あります。

・OUTPUTとヘッドホン端子両方から同時に音が出力できるので、ヘッドホン端子から返し用スピーカーにつないで使用したりします。

・背面リア・パネルの写真はこちら。
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USB端子からパソコンにつないでMIDI打ち込み用にします。
ペダル端子はダンパーペダルの他に2つあり、ソステヌートペダルとしてや、ローターリーのスピードコントロール、ボリューム・エクスプレッションペダルとして、ワウ・コントロールとして等多様に使用できるのでこれも使いこなせば演奏の幅が広がります。

・フェィバリットスイッチにお気に入りのサウンドセッテイングを8種類まで保存でき、ワンタッチで簡単に呼び出せます。
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このようにSV-1には液晶パネルはなく、スイッチと各パラメーターのノブがずらっと並んでいます。
ステージで音色をコントロールするときに液晶をパネルを覗き込むと顔が下から照らされてまるでホラー!というのはあまり好ましくないので、このノブを回してコントロールできるというのは個人的にはとてもクールで良い点だなと思います。

・唯一不満な点をあげるとすると、重量です。この優秀な鍵盤にしては軽い方らしいのですが、私の使ってる73鍵モデルで重さは17.5kg。
専用スタンドも重く、頑丈な専用ケースも重いです。専用ケースには持ち運びに便利なように小さなこまが付いていますが、ケースの持ち手接続部も破れるほどの重量なので階段上り下りを含む電車移動には不向きです。

鍵盤の使用感のみで選んだSV-1でしたが、音色や機能は触れば触るほど面白く、奥深い魅力にあふれています。音色は作曲するときの発想の源でもあります。とても重宝しており、長く使っていきたいキーボードです。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

関連サイト
KORG SV-1
http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/SV-1/index.html

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Mayuka

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紹介文:作曲、編曲、ピアニストとして活動中。
website : https://mayukasakai.wordpress.com
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