住宅事情や作業時間等で音量制限等も含めて最近の自宅制作などでかかせないヘッドホン,そのヘッドホンによってミックスなどは全然変わってきますね。今回はヘッドホン:AKG K702をスタジオ定番ヘッドホンのSONY MDR-CD900ST との比較を交えてレビューしたいと思います。
ヘッドホンの種類
はじめに、ヘッドフォンには大きく分けて 3 通りあります。
- 密閉型
- セミオープン
- オープンエア(開放型)
です。AKG K702 はオープンエアタイプのヘッドフォンとなります。 オープンエアタイプは音漏れがします。というよりも、外に漏れないよう遮断されていま せんので周りに人がいる環境での使用は十分注意が必要です。
ヘッドホン:AKG K702の購入動機
密閉型 SONY MDR-CD900ST を所有しており、タイプの違うヘッドフォンが欲しくなりま した。 違うタイプのヘッドフォンが欲しくなった動機ですが、比較する材料が欲しかったのと、 リスニングにも適したものが欲しいと思いました。
予算 2~3 万円で探していたところこちらのヘッドフォンに出会いました。 購入するには色々なレヴューがあり、躊躇しておりました。 ですが、エージングに期待し購入に至りました。(購入決定時は勢いです。) 今となっては手放せないヘッドフォンとなりました。
各社色々なヘッドフォンが販売されておりますが、確実におすすめの 1 台です。
ヘッドホン:AKG K702を使用し始めて
インピーダンスが 62Ωですので、ある程度パワーのあるアンプを使用しなければ鳴らしき ることができません。
使用後約 4 年、程は経過していると思いますが、購入当初はとてもやわらかい音でスピー ド感に欠けるかな。という印象でした。 しかし、エージング(エージングとは、車で言う馴らし運転のようなもので、スピーカ・ ヘッドフォンなどは再生するにつれ音が変化していきます。)が進むにつれオープンエアタ イプでは弱いとされていた低音もしっかり鳴り、高音も伸びる。 パワーのしっかり出るアンプで鳴らしてみるとびっくりしました。
ジャズ・ブルースを鳴らしても気持ちいい音を鳴らしてくれます。 ロックやポップスでもしっかり鳴らしてくれます。
正直驚きました。
オールジャンルとおっしゃられる方の気持ちが解りました。 だからと言って、色づけされているわけではなくあくまで原音を再現してくれています。
密閉の SONY MDR-CD900ST と比べるとメリハリやスピード感では劣るものの、解像度も 高く、音がカクカクしていないので音疲れしにくいです。 リスニング用にも使用しておりますが、生音以外のレコーディングにもよく使用していま す。
音疲れしにくいので、打ち込みを制作するときにも使用しております。 ストリングスアレンジを作っている時は、とても気持ちいいです。
ただ、MIX やマスタリングはやはりスピーカーで。(マスタリングは時によっては安価な CD デッキを使用したりしますが。)
定位は SONY MDR-CD900ST で。全体像を AKG K702 で。と使い分けております。 付属のケーブルの長さも、約 3m ありますので、宅録でしたら十分な長さかと思います。
装着感に関しては人により異なると思うのですが。 当初イヤーパッドに食い込みを感じましたがだんだんと慣れてきました。 ちなみに、イヤーパッドは交換可能です。 ぐるぐる回すと外れる仕組みになっています。 もちろん、交換用のパーツも販売されています。
頭の部分が気になるという方も多いようですが私にはそんなに違和感なく使用できていま す。 ただ、最初のころは少し気になったような記憶もありますが、現在は慣れてしまったのか 全く違和感はありません。
・付属品
付属のケーブルですがミニ XLR(キャノン)プラグをヘッドフォン本体に差し込みます。 スレテオプラグ側をヘッドフォンアンプなどにつなぎます。
交換用のケーブルも販売されております。 ケーブル販売各社いろいろなグレードのケーブルが販売されており、いろいろなケーブル を比較して使用することもできます。
私は標準品を使用しております。 理由は、今のところ不満は無く、ケーブルを交換し始めたらきりがないのでやめておきま した。
ほんと、オーディオ機器はどこか交換すると必ず音が変わります。 深入りすると大変ですので。
AKG K702 と SONY MDR-CD900ST の比較
オープンエアーと密閉型と決定的に違いがあります。
SONY MDR-CD900ST はモニターヘッドフォンとして業界定番です。 モニターヘッドフォンとは、レコーディング時に音を確認するために使用されるものです ので、演奏・録音状態が解りやすく鳴らしてくれます。まさにモニターです。
AKG K702 は音楽的です。
音域については全体的にきれいに聴かせてくれますが、ローミッドやハイの要素が解りや すく感じます。 気持ちよく抜けるハイの帯域も、決して突き刺さる感じではなく抜けるような感じです。 ローを苦手とされるオープンエアーとは思えないくらい体感させてくれます。
もちろんミッド領域も埋もれることなく輪郭を出します。
ヘッドホン:AKG K702の生産国変更
私の所有しております K7012はオーストラリア製ですが、現在では中国で生産されているよ うです。(2013.10.14 現在) ヘッドフォン横のロゴの部分が変わっており、外箱もグレーのものから白いものに変わっ ております。 また、写真のヘッド部分のデコボコが無くなり、フラットになっているとのことです。
最後に
強いて言うならもう少し軽ければいいとは思います。 ですが、重量も音にかかわりますので現状満足です。 スピーカーはもちろん、ヘッドフォンも使用し続けてみなければ分からないことがたくさ んあります。
もちろん使用される方によって感じることも千差万別かもしれません。 色々調べれば調べるほどよくわからなくなりますので、できればどこかで視聴してから購 入された方がいいかとは思いますが、それでも決め難いものです。
ですが、迷っているときが一番楽しいと思いますので、思いっきりなやんで、決める時に は一気に行くしかないかなと。そんな悩んでいる方にこの記事が少しでも役に立てばと思います。
今回はヘッドホン:AKG K702のレビューでした。
DTM Review
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