アンプシミュレーター:LINE6 POD XT PROについてのレビュー

今回は今更という感じもしますが、大ヒット商品という事で（笑）長年使用しているアンプシミュレーター”LINE6 POD XT PRO”をレビュー致します。

かれこれ１０年くらい使ってるんじゃないかと思って、LINE6の歴史を調べてみたら、XTシリーズの発表は2002年、たしかPROはちょっと後に出たと思うので僕が購入したのはおそらく2003、4年でほんとに10年使用している事になりました。デジタル機器なのに割と運搬もしながら10年間故障もなく使用できているということはそれだけでも驚きです！

★アンプシミューレーターの先駆けLINE6

アンプシミューレーターと言えば、LINE6のPODラインナップは先駆け的存在であり、言わずと知れていますが、このXTシリーズは初代POD、POD2.0、に続き、3代目?のシリーズになります。

ただそれまでのバージョンアップはマイナーアップデートだったのに対し、このXTからはフルモデルチェンジだったようです。
POD2も弾いた事がありますがたしかにXTはまた違った質感(よく言えばよりリアルなアンプの音に近づいた)を持っています。

★LINE6 POD XTシリーズの最上位機種

そのXTシリーズの中で最上位機種が2UラックタイプのPOD XT PROです。
内蔵されている音自体は豆形のノーマルXTやフロアボードタイプのXT LIVEと同じですが、出力のバリエーションなどでXT PROは勝っています。アナログ出力はフォン端子はもちろん、キャノン端子も装備、デジタル出力もついているのでDTM環境に於いても非常にフレキシブルな対応ができます。僕は試した事はありませんが、この入出力をうまく利用してリアンプする事も可能です。

それに加えモダンアンプには必須となっているエフェクトセンドリターンも搭載しており、プリアンプとしてキャビネットを鳴らす用途もしっかり考えられています。

僕も一時期はライブでプリアンプとしても使用していましたが、パワーアンプやキャビネットとの相性が非常に重要で、結局大掛かりなラックシステムを組まなければ性能を発揮できないということになり断念してしまいました。
しかし、レコーディングに於いては現在も重宝しております。

★現在のアンプシミュレーター事情

現在ではLINE6からも他社からも高音質、高性能な後発機種が発表されています。
中でもFractalAudioSystems社のAxe-FX2は秀逸で現在最強のアンプシミュレーターと言われています。

他にもDigidesignのeleven rackなども試しましたがやはり近年のものは非常に音が良いと感じます。
ハード機種を選ばなくても現在のDTMには優秀なアンププラグインがあるので音色によってはそれで十分な場合もあります。
(僕も大きいスタジオでヘッドフォンからの音のみでRECする場合、エンジニアさんの秀逸な音作りもあり、アンプの音かプラグインの音か気付きませんでした。笑)

★試行錯誤

んな中で、今でもPOD XT PROを使用する理由はもう特にありません。(笑）

自宅では常にPOD XT PROを使っているものの、外の現場では様々なアンプやプラグインを使用しています。当然、POD XT PROの音との比較をするわけで、様々な機器で演奏するうちにPODではダメかもしれないと思うようにもなりました。結果、POD XT PROを核としたサウンドシステムとして拡張していくことになりました。

それ以前から歪みはPODで歪まさず、コンパクトエフェクターを使っていたのですが、それに加えPODの前後にプリアンプを1台ずつかましました。(前段はギター用のexotic EPbooster、後段はREC用のFMR Audio ReallyNicePreamp)音色によってはチューブコンプレッサーをかけます。これによって、PODのハイゲインアンプの音が見違えて使える音になりました。

クリーントーンはより生々しい音になりました。完全なるドーピングですが、これが１０年前のアンプシミュレーターの有効活用です。ちゃんとしたRECスタジオで鳴らすアンプシミュレーターの音がいいのはスタジオのプリアンプや卓(もしかしたら電圧とかも)が整っているからなのかと思います。

でも、金銭的な問題をクリアしたらF社FX2に乗り換えるつもりです・・・・(笑)

今回はアンプシミュレーター:LINE6 POD XT PROについてのレビューでした。

参考サイト

LINE 6
⇒http://jp.line6.com/legacy/podxtpro