USBオーディオインターフェイスRoland DUO-CAPTUREのレビュー

DUO 前面

DTM初心者にもお値段がお手頃で、性能も必要十分なオーディオインターフェイス Roland DUO-CAPTURE EXのレビューをします。初心者やビギナーにはもってこいのインターフェイスなので使ってみても性能も必要十分なので、「これから音楽を始めたい」「インターフェイスって何がついているの?」といった視点からレビューをさせてもらいます。

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【概要】


Rolandから発売されている2IN/2OUTのUSB接続オーディオインターフェイスです。このシリーズは他にもインプットチャンネルが3chのTRI、4chのQUAD、8chのOCTA, 16chのSTUDIOとラインナップされています。DAWソフトSONAR X2 StudioではQUAD-CAPTUREがセットで販売されていたりしました。

DTMする場合、やっぱり欲しいのがオーディオインターフェイス(I/F)。パソコンについてるオーディオI/Oでも音楽制作はできないことはないですが、「手持ちのMIDIキーボードから入力したい」、「ハードシンセを持っているので鳴らしたい」、「弾いてから音が出るまでの遅延が気になる」、「ギターを録音したい」となると必要になってきます。

かと言って、プロでも使うものですから上を見ればきりがない。下を見ると数千円までありますが、安いのじゃ不安、かと言って予算も厳しい、聞かないメーカーの製品では信頼性が不安、結局、わからなくてなかなか選べない。

そんな初心者や、DTMを手堅く安く始めたい人にお薦めなのが、このDUO-CAPTURE EXだと思います。

 

【初心者向けスペックの解説】


まずはDUO-CAPTURE EXの基本スペック。最初はわからなくても、ある程度の事を理解していかないと「鳴らない」とか「録れない」で悩むことになります。1つ1つ紐解いていきましょう。

 

●オーディオ録音再生チャンネル数 録音=2チャンネル、再生=2チャンネル

スクリーンショット 2014-11-05 13.26.21

 

2つの音声が同時に録音できます。例えば歌とエレキギターを同時に録音したりシンセ等のLRがあるステレオも録音ができます。Hi-Zというのは「ハイインピーダンス」と呼び、入力の電気的特性を表しています。ギターやベースはこの「Hi-Z」です。背面のスライドスイッチで切り替えます。

2つの信号が同時に再生できます。これでステレオ再生ができるんです。とっても基本的な入力と出力しか持っていないシンプルな入出力です。

 

●信号処理PC I/F=24ビット、AD/DAコンバーター=24ビット

音の分解能というか。。。感覚的にいうとどれだけ綺麗に録再できるかという指標です。レベルの細かさになります。値が大きいほど細かく綺麗に録れます。ちなみにCDで言う「量子化ビット数16ビット」に相当します。私のような初心者や素人耳には十分なスペックだと思います。

 

●サンプリング周波数 AD/DAコンバーター=48kHz、44.1kHz

これも音の分解能というか。。。感覚的にいうとどれだけ綺麗に録再できるかという指標です。時間軸に対する細かさになります。値が大きいほど細かく綺麗に録れます。ちなみにCDは「サンプリング周波数44.1kHz」です。こちらも私のような初心者や素人耳には十分なスペックだと思います。

 

●規定入力レベル(可変)

INPUT 1、2(XLRタイプ)=-60〜-12dBu
INPUT 1、2(TRS標準タイプ)=-46〜+2dBu

どっちに差すかでレベルが変わるので注意です。XLRは普段は見かけないキャノンとも呼ばれるごついコネクタです。コンサートやライブでミキサーに差してあるあの「ごつい差し込み」の奴です。

中に三本の端子があって、がっちり抜けないようになっています。。TRS標準タイプってのが、M6とも呼ばれるカラオケマイクやギターなどについている太いプラグです。

私はサンプラーで遊ぼうと、安物のカラオケマイク(TRS標準タイプ、感度-55db)を買ったものの、入力感度が足りず(TRS標準タイプは-46db〜)に大声で叫んでやっと音がとれるくらいのレベル。オーディオに詳しい人から、使い古しの断線したキャノンコネクタのついたケーブルをもらって、自分ではんだ付けしてなおして使っています。

買うと短いものでも数千円と意外とお高いです。

あとちょっと便利な使い方。RCAピン−M6プラグのステレオ変換ケーブルを使うとオーディオ機器からの録音がDAWで出来ます。私は古いラジカセをつないで、昔作った曲のカセットテープやMDを再生してDAWで録音しました。経年劣化のないデジタルオーディオ化に成功したわけであります。

DAWに取り込めれば、あとは最新曲も懐かしい録音も同じです。コンプレッサー、リミッターやらでマスタリングして、WAVに出力してiTunesでMP3に変換すれば、SoundCloudやmuzieにアップロードできちゃいます。

 

●規定出力レベル OUTPUT 1、2=-6dBu(バランス)

TRS標準タイプ(いわゆるフォーンと言われているギターのシールドと同じ規格)のL/Rの2出力です。ミキサーやアンプにつないで、音を鳴らします。PCスピーカー等で鳴らすには、M6ステレオ→ステレオミニプラグ変換ケーブルが必要です。私はモニタースピーカーまで予算回らず、更にあまり大きな音を出せる環境ではないのでヘッドホンメイン。

たまに鳴らせるときにパソコン用のスピーカーにつないで鳴らしています。

 

●電源はUSB端子より取得できる!

DUO Battery

アルカリ電池または充電式ニッケル水素電池(単3形)×3本、ACアダプター(別売)消費電流は240mA。USB給電なのでコンセント不要です。電池まで使えるので、かなりモバイル用途意識しているようです。注意書きはあるもののiPadにも使えるみたいです。

 

【簡単設定】

DUO Rear

背面のスイッチ類です。これもわかってないと悩むところです。それぞれの設定の簡単な説明を紹介しておきます。切り替えるときは電源を切ってから。電源ボタンは写真右端です。では、写真左端から解説します。

 

ACアダプターの入力

基本的にPCにUSBを繋ぐ事でPCから電源供給できますのであまり使うことはまずないでしょう。タブレットなどのモバイル接続の場合に使うみたいですが、モバイルなら電池にするでしょうに。。。

 

MIDIの出力

ハードシンセを制御するのに使えます。昔はハードシンセ並べてましたが今はゼロ。

 

MIDIの入力

MIDIキーボードからソフトシンセを鳴らしたり、MIDIトラックへのリアルタイム入力ができます。最近はUSB端子を備えているMIDI鍵盤が多いので直接USBで接続する事が多くこちらもあまり使う事はないかもしれません。

 

オーディオの出力L/R

いわゆるステレオ出力です。アンプやミキサーにつなぎます。

 

USBポート

パソコンとつなぎます。電源もここからとります。

 

[COMPUTER]44.1 48 [TAB] USE BATTERY/DC IN 

サンプリング周波数です。パソコンユーザーは48。DAWのデバイス設定でサンプリング周波数の設定を合わせるのを忘れずに。TABにすると電池かACアダプターから電源をとるようになり、サンプリング周波数は落ちると取説に書いてありました。

 

PHANTOM +48V/OFF

電源供給が必要なコンデンサーマイクを使う時にここをONします。ライブハウスでよく見かけるような58マイク、57などのダイナミックマイクには必要ありません。

 

INST Hi-Z/Lo-Z

先にちょっと触れましたが、本体前面向かって左側のINPUT 1の入力設定です。ギターやベースをつなぐときはHi-Z、それ以外のキーボードやマイクはLo-Zで。

 

DIRECT MONITOR MONO/STEREO/OFF

パソコンを介さずに入力をモニターしたい場合の設定スイッチです。ギター等をレコーディングする際にPCに入った音を聴くと弾いている音が遅れてしまうことがあります。(レイテンシーというものです。)がこちらのDIRECT MONITORをONすることでPCに入る前の音をそのままモニターできますので入力が遅延なく聞けます。そのかわりDIRECT MONITORをONにするとPCないのエフェクターなどは活かせないので素のままでレコーディングする事になります。(あとからエフェクトをかける事は可能)

私はOFFにしてます。入力をあまり使わない、更にポコーダーやサンプラーで遊ぶ時にエフェクトのない音が聞こえてしまうのでOFFにしています。使い方によって変えましょう。

 

アース端子

音にこだわる方はちゃんとアーシングしたほうがいいでしょう。私はしてもしなくても違いが判らないので。。。。

 

【購入理由】


使っていたDAW SONAR X2との相性が良さそう、同じRolandの製品で安心できる(2013当時、SOANRはRolandが国内販売していました)。値段と性能(2ch IN/OUT)が期待値を満足していること。実際、とても良かったと思っています。そんなに曲がバリバリ作れるわけもなし、毎日毎日DAWに向かえることもなし、趣味でぼちぼち楽しんでいくにはとてもコストパフォーマンスが高く、実際に触って鳴らして、学べることがたくさんありました。おかげで、ステップアップしたくなったときに、どこに投資すべきかもわかってきているつもりです。

 

 

注意点】


ライブなどでPCの音をPC⇒オーディオインターフェイス⇒PA卓へ送ってライブドウキすることを考えている方も多いと思いますが、 Roland DUO-CAPTUREは2OUTなのでクリックをヘッドホンからドラマーが聴いてオケの音を外に出すと言うような使い方は困難です。無理矢理やるならLからオケ、Rからクリックを聴く等MONOで対応しなければいけません。ライブでのドウキ使用も考えている方はアウトプットが3ch以上(ヘッドホンが別アウトになるもの)のをセレクトするようにしましょう。

 

【最後に】


初心者の方、お金をあまりかけずにDTMを楽しみたい方、音響的なこだわりはあまりなく音楽やDTMを楽しみたい私のような愛好家には、DUO-CAPTURE EXお薦めです。レビューの通り、基本性能はしっかりしています。ケース本体も作りがしっかりしてます。将来まで考えるといろいろ不足や不満は尽きませんが、とっかかりとしてはこれくらいがいいのではないでしょうか? 私は1年半使っていますが、不満はありません、ソフトシンセが使いきれないほどインストールされていますが、すべて問題なく使えています、鳴らせています、これで私には十分です。

今回は初心者にもおすすめのUSBオーディオインターフェイスRoland DUO-CAPTUREのレビューをお届けしました。

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