今回は小型アンプとしても定評のあるORANGE CRUSH 15Rのレビューをお送りします。
ORANGE CRUSH 15Rを購入したきっかけ
僕は自宅でこのアンプを使用しています。選んだきっかけは、単純に見た目でした。
他のアンプはどれも、金、銀、黒など似たような色をしていますが、このORANGEだけ異色で、ひと際目立って見えました。
また、当時よく聞いていたアーティストの機材の一つにORANGEがあり、その独特な色、出音に感動したのもきっかけでした。
最近ではアンプシミュレーターでもORANGEのモデリングを使えるので、両方で楽しんでいます。
ORANGEってどんなアンプか
では、そんなORANGEというアンプの説明ですが、英国の老舗アンプメーカー。
様々なアーティストが使用しており、日本国内ではACIDMAN、椎名林檎、toeなど様々なジャンルのアーティストが愛用しており、海外においても、U2、オアシス、エアロスミスといった超大御所バンドも愛用しているアンプです。
ORANGEのサウンド出音はブリティッシュサウンと言われておりますが、ORANGE独特の出音が出ます。 音のイメージとしては、マーシャルや、fender系のトランジスタアンプよりは、voxといった真空管系のアンプの方が出音は近いと思います。
特筆すべきは、中音域から低音域の温かさです。ほとんどのスタジオに置いてある、マーシャルや、fender、JC120などは全体として音が固めで、セッティング次第では必要以上に音が前に出て、アンサンブルが悪くなる、という難しい点があります。
その点、orangeは、中音域から低音域が温かく、広がりのある音のため、固い印象は受けません。むしろ、柔らかいという印象を持つと思います。
ただ、orangeがそういった温かい音を出す他のアンプと違う点があります。高音です。中音域から低音域に置いては、真空管アンプのような温かい音を出しますが、高音域においては、独特の鋭さがあります。トランジスタアンプのような、パコーンとした高音ではないですし、真空管アンプのような温かみのある高音ではないです。
マーシャルや、fender、JCなどに慣れていると、高音があまり前にでていないのでは?と不安になるような出音ですが、アンサンブルの中で決して埋もれることがないです。
このオレンジと相性がいいのが、シングル系のピックアップを搭載したギターで、個人的にはこの組み合わせがORANGEの真価を発揮できると思っています。シングルピックアップは、やはりクリーンからクランチサウンドで真価を発揮し、ORANGEも同様に、そのセッティングの音が一番気持ちがいいです。
ORANGE CRUSH 15Rのサウンド
こういった特徴を持つ、ORANGEのアンプですが、使用しているORANGE CRUSH 15Rもコンパクトながら、同じ特徴を持っています。
あくまで自宅、といった狭い空間での使用を想定したモデルですので、ライブハウスで使う!などはおすすめできませんが、あまり広くない会場や、ドラムなどがない編成の環境では特に問題なく使える事が魅力です。
僕自身も知人の結婚パーティーでギターを弾かせていただきましたが、その際にこのORANGEを使用しました。40名ほどの会場で、編成としては
- ボーカル
- エレキギター
- アコースティックギター
- ベース
- ピアノ
- カホン
という編成でしたが、音量、音抜け、特に問題なく使用できました。
ORANGEの操作性
ORANGEのアンプの特徴はご説明した通りですが、そういった出音を決めていくイコライザーや、ボリューム、ゲインのノブですがノブとしては
- reverb
- low
- mid
- high
- maseter
- drive mode(スイッチ)
- level
- volume
に別れています。
このサイズのアンプによくあるのが、lowとhighとしかノブがなく、あまり細かく音を作り込めない、ということがあります。
このORANGE CRUSH 15Rは、midまで搭載しているので、かなり細かく音を作り込めます。
- maseter
- level
- volume
この3つのノブで歪み量を決めていきます。
drive modeのスイッチを押さなければ、クランチぐらいまでしか歪みませんが、スイッチを押すと、ディストーションぐらいに歪みます。
ただ、アンプサイズの問題なのか、過剰に歪み、少し音が潰れてしまうので、どちらかというとファズに近い音です。
歪みについて
では、もう少し抑えた歪みをということであれば、アンプのセッティングは、クリーンめにして、歪み系のエフェクターをかませるのが一番簡単かと思います。
個人的にオススメなのが、
- BOSS blues driver
- proco RAT2
この2つです。
blues driverは歪み過ぎずに、アンプの特徴を消さないすばらしいエフェクターだと思っています。ORANGEの中音域から低音域を損なわずに、歪みを乗せられます。ただ、少し高音域がザラついてしまうのが、欠点と言えば欠点ですが、その音は音でクリーンと落差がつき使いやすいかな、と思います。
RAT2はディストーションとしてオススメで、どうしてもRATらしい音にはなってしますが、元のORANGEの出音のレンジが広い分、RATもかなりレンジの広い音が出ます。
リバーブについて
最後に、reverbノブですが、これは文字通り、reverb(残響)を加えます。
このノブが非常に有用で、このノブがあれば、特に他にreverbをかける必要はないかと思います。少しこもるようなリバーブですが、その分、空間内での広がりを感じれますし、かなり深いリバーブもかけれます。
以上より、クリーンから、クランチでは、このアンプ一台でかなりいろいろな曲などに対応できますし、アンプ単品の歪みがもし理想と違う場合でも、エフェクターをかませることで、幅広く対応できると思います。
まとめ
以上ORANGE CRUSH 15Rの紹介でしたが、
このサイズ、価格帯では非常に扱いやすく、出音も満足していただけると思います。
もし、このサイズのアンプをお探し、ORANGEの音が好きであれば、選択肢に入れて後悔するアンプではないので、是非一度ご検討ください。
今回はギターアンプORANGE CRUSH 15Rのレビューをお送りしました。
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