皆さんはヘッドホンは何を使われていますか?音楽視聴用や、ミックス確認用、ローが響くDJプレイ用から、携帯しやすいおしゃれなものや軽いものなど用途によって様々だと思いますが、今回は私が普段使用しているヘッドホンを例に比較レビューをお送りしたいと思います。
>> 現在使用しているヘッドホンと用途 <<
現在使用しているヘッドホンは
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SHURE SRH840(リファレンス/スタジオ)
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audio-technica ATH-A900(リファレンス/リスニング)
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VICTOR HP-RX900(オーディオ用)
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Pioneer SE-M390(オーディオ・ゲーム用)
普段DTMで使用しているヘッドホンはA900が多いですが、トリミング、トリートメント、エフェクトやEQの設定ではSRH840を使用しています。
A900はSRH840と比較して広がりと低音があり、録音しているときに楽しいからというのがその理由です。そしてヘッドバンドの装着感が良いので長時間でも疲れません。
逆にSRH840は小さく細かな所を聴くこと、リバーブ等の奥行を判断したり、中域のトラックバランスを取ること、その後の概ねの定位や音量バランスを取るのに適しています。
ヘッドホンの装着感は私にとっては長時間向けではありません。
HP-RX900とSE-M390の使い道ですが、HP-RX900は7千円前後のオーディオ用、SE-M390は3千円前後のオーディオ/ゲーム用。
スピーカーで確認したあとに、これらのヘッドホンでどのように聞こえるのかをチェックして、中低音を再調整しています。
というのも、中低音の聴こえ方が大きく異なるからです。
SE-M390 > HP-RX900 >> ATH-A900 > SRH840
このようにSRH840で気持ちよく聴こえるほど低音を上げると、SE-M390では低音過多で聞こえてしまいます。
ATH-A900とHP-RX900の間の差はSRH840とATH-A900間の差より大きいです。
オーディオマニアの方や熱烈なファンの方ですと、好きなアーティストの曲を制作環境にどれだけ近づけて、スタジオと同じ良い音でその音楽を楽しみたいとなるのでしょう。
私にとっては趣味のDTMです。プロ志向でもありませんので、作品として完成度の高いものという意識もあまりありません。
「ちょっと作ってみたんだけど良かったら聞いてよ。」
聴いて頂ける方に対しての最低限のマナーには気をつけますが、私も含めて気軽に聴いている方も多いことと思います。
私は意識の高い方からすると真逆のことをしているのですが、一般的な再生環境でスッと聞ける音に調整しています。
高度なミックスではどの環境で聴いてもシックリくるのでしょうが、そんな技術や耳は持ち合わせておりません。
せめて聞き苦しくない程度にまとめるのが精いっぱいです。
そこで先のような確認方法をとっています。
かといって態々HP-RX900やSE-M390を確認用に購入した訳ではなく、HP-RX900は以前にステレオを聴くのに使っていたものですし、SE-M390はゲームやギター用に買ったものです。
ゲームやギターを弾いて遊ぶには低音があると迫力があって私は楽しいです。
ここでま私の個人的なヘッドホンの使い方を書きましたが、これからDTMを始められる方、もっと上達したい方、プロ志向の方は真似てはいけません。
変なクセが付きますので品質優先の腕を磨いてください。
反面教師としての読み物でした。
>> リスニング用とモニター用 <<
ヘッドホン/イヤホンにも色々な種類用途があります。
機器に付属する品は販売戦略による価格設定等の為、既に販売されているものから機能を省いたものか、コスト削減の為に部品の材が変更されているものがあります。
また、付属品専用に製造されている一般売りでない非売品もあります。
機器の購入者はもっと良い音で聴きたいと思い、イヤホン、又はヘッドホンを購入されることでしょう。
そこで購入するのが家電量販店に並んでいる所謂リスニング用のイヤホン、ヘッドホン。
これらのヘッドホンは、購入者の好みに合わせて、低音重視、クリア感のあるもの、装着感の良いもの、形状の違いなど、複数の選択肢から選ぶことができます。
そしてこれらにはメーカーの特色、ブランドの特色も加わっていますし、更に売れやすいようにその時代に流行っている音作りになっています。
これをモニター用に使うと作成中の音をフラットに判断するのにはあまりふさわしくない「場合」があります。
態々「場合」書いたのは、リスニング用途でもフラットな特性を持つ機種も多く存在するからです。
しかし、実際に聴いて購入できる機種は限られていますし、私のように地方の田舎暮らしでは視聴して購入できる店舗は遠方です。
メーカーサイトやパッケージの謳い文句だけでその音を判断することは難しく、購入後に初めて自分の想像する音であったか否かが判ることも。
そこで予め「モニター用」と謳ってあるヘッドホン等では、メーカーの特色こそあれ、一般には音を捉えやすい設計になっています。
モニターヘッドホンはフラットと言いますが、個人的には音質がフラットなのではなく、趣味趣向の音や時代の音に対してのフラットなのだと思っています。
このような理由でDTMでモニターするヘッドホンはモニター用として販売されている機種の方が購入後に用途外れの失敗もなく適しています。
>> 最後にヘッドホンとスピーカーについて <<
スピーカーについてもリスニング用途とモニター用途がありますが、ヘッドホンについて書いた内容と似ています。
では、ヘッドホンとスピーカーについてはどうでしょう。
私たちは普段、耳で前方定位の音を聴いています。脳は耳からの情報からその音から距離と位置を判断しています。
しかし、ヘッドホンでは特殊なヘッドホンを除いて、両耳と繋ぐ直線上に位置(定位)を置き、直線を膨らませた範囲で距離(奥行)を配置する頭内定位であり、脳は特殊な処理を行っている状態になります。
脳はこのときどんな感じなのでしょう。
特殊な処理にストレスを感じているのでしょうか。好きな音楽を聴いているのでハッピーなのでしょうか。
それはさておき。
やはり脳の得意な状況下で判断するのが好ましく、最終的な音量バランス、定位、残響系の設定はスピーカーによる前方定位で聴くことがベストでしょう。
住宅事情もあるので、モニターヘッドホンで概ね済ませておいて、モニタースピーカーで聴くのはサッと済ます。
ご近所付き合いも上手にです。
今回はおすすめヘッドホンの比較レビューをお送りしました。
MOMODON
シンセやシーケンサーで曲を作っていたことからDTMに興味を持つようになりました。
社会人になり音楽から遠ざかっていましたが十数年ぶりに再燃。
CUBASEと手持ちの楽器を手に休日の趣味に勤しんでいます。
Harmonic-Sound:http://harmonic-sound.com/
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