手頃な大きさで且つインプット数、アウトプット数がそこそこあるインターフェイスて意外とありそうであんまりないんですよね。
今回はまさにそんな絶妙なオーディオインターフェイス、FOCUSRITEから販売されているSaffire PRO 24をご紹介致します。スポンサーリンク
スペックとその必要性
今回は、購入する際に特に気にすべき入出力、しかもアナログに絞って紹介致します。
- インプットコンボジャック(XLRとPHONE兼用)が前面に2つ
- PHONEインプットが背面に2つ
- PHONEアウトプットが6つ
- MIDIのINとOUTがひとつずつ
個人で使用する場合、インプットを同時に使うのは、ドラマーでも無い限り多くて3つといったところでしょうか。例えばアコースティックギターを録る場合、マイクで2本、ラインで1本ということは考えられます。
しかし、この機種に限らず、オーディオインターフェイスインプットが4つ、6つ、8つといったものもあります。いくらインプットがあっても使わないから必要ない、とはいかないのです。
なぜでしょうか。
例えばギターのアンプシュミレータを所持していて、エレキギターはこのアンプシュミレータを介してオーディオインターフェイスにつなぐ、となると、そこでインプットを一つ使いますね。
その時、エレキギターを使用する度にオーディオインターフェイスとアンプシュミレータをつないでいるケーブルを繋ぎなおすのは面倒です。
そこで、インプットの一つには常にアンプシュミレータを繋ぎっぱなしにしておくのです。
他にも、例えばハードのシンセサイザーを持っている方もいるでしょう。
シンセサイザーの中に入っている音源をMIDI経由でならす場合は、シンセサイザーのアウトプットをオーディオインターフェイスのインプットに繋いでおけば、シーケンスソフト上でMIDIのオーディオ化が容易に済みます。
ほとんどのシンセサイザーはステレオなので、これも繋ぎっぱなしにしようとすると、2つのインプットがうまります。
つまりアンプシュミレータとシンセサイザーを使う場合は、それだけで最低3つのインプットがうまります。
今回取り上げているSaffire PRO 24は、インプットが6つあるので、そのうち3つをシンセサイザーとアンプシュミレータに使用できるのです。
アウトプットはどうでしょうか。スピーカーはLとRの2つだから、2つしかいらないと思う人もいるかもしれません。
しかし、このサイズのオーディオインターフェイスならば、ライブでの同期使用も充分に考えられます。その際、クリックの音だけは外音に流さず、イヤホンには流す、といったことをするためには、アウトプット端子が2つでは足りません。
このように、インプットもアウトプットも、多ければ多いほど使いみちも増えるのですが、物理的な大きさとのバランスを考えると、Saffire PRO 24は最低限の入出力数と大きすぎないサイズという意味で「ちょうど良い」一台です。
また、コンピュータとの接続がFirewireというのもささやかながら特徴の一つです。宅録環境ではとにかくたくさんのUSB機器を使い、ほとんどの方はUSBハブなどを使って拡張しているのではないでしょうか。
オーディオインターフェイスは、コンピュータへ直接つなぐことが推奨されているので、コンピュータ側のUSBはこれでひとつうまってしまい、さらにハブ用に一つ使ってしまうと、常に2つのUSBがうまっていることになります。USBが2つしかないコンピュータだと、残りのUSBは0です。
その点、Firewireは他に使う用途がUSBに比較すると少ないので、Firewireを装備しているコンピュータですと使い勝手が良いですね。
付属ソフト「Mix Control」が素晴らしい
オーディオインターフェイスを購入すると、それに対応したユーティリティーソフトが付属してくるものがありますが、Saffire PRO 24もその一つです。
ソフトの名前は「Mix Control」といい、このソフトが非常に多機能で優秀です。
逆に、多機能すぎて最初はとっつきづらいという印象もありますが、すぐに慣れるでしょう。
宅録環境下では、発音とモニタリングのずれであるレイテンシを抑えるため、録音の際にシーケンスソフトを介さずにダイレクトモニタリングするのが主流ですが、モニタリングのための音のバランス調整をするのがユーティリティーソフトの主な機能です。
この機能がMix Controlは柔軟で、スピーカーでのバランス、ヘッドホンでのバランスなどを独立して調整できます。
Saffire PRO 24の欠点?
敢えてSaffire PRO 24の欠点をあげれば
- Mix Controlの使い方に最初はとまどう
- Firewireがないコンピュータでは使えない
- ダイレクトモニターにエフェクトをかけられない
ということでしょうか。
①は、繰り返しますが慣れしかありません。逆に慣れれば非常に使い勝手のよいものになります。
②は致し方無いですね。自分のコンピュータにFirewireがあるかどうかを確認してから購入しましょう。
③ですが、モニタリングだけならエフェクトはいらない、つまり録音後にシーケンスソフト上でエフェクトをかける、という人は不要です。
どうしても録音時にもエフェクト(ボーカルのリバーブなど、その要望が多いです)が必要、という場合は、エフェクトが内蔵しているSaffire PRO 24 DSPを購入しましょう。
プロになりたい人の、最初の一台として
本格的な制作環境を整えたいと思うが、まだ知識がなく、どんな機材を買ってよいかわからない、と言う人にとっては、まさしく「ちょうど良い」一台です。
以上[オーディオインターフェイスFOCUSRITE Saffire PRO 24のレビュー]をお届けしました。
関連サイト
High Resolution(代理店)
http://www.h-resolution.com/index.php
Saffire PRO 24
http://www.h-resolution.com/focusrite/saffirepro24.php
Saffire PRO 24 DSP
http://www.h-resolution.com/focusrite/saffirepro24dsp.php
スポンサーリンク
DTM Review
Latest posts by DTM Review (see all)
- 歪み系コンパクトエフェクターの定番 BOSS OD-3とmaxon OD-820の比較レビュー - 2017年7月25日
- USBオーディオインターフェイス Apogee ONEのレビュー - 2017年7月24日
- YAMAHA THR10 レビュー - 2016年9月14日
Speak Your Mind