ソフトシンセ IK Multimedia SampleTank3 のレビュー

IK Multimedia SampleTank3 のレビュー

総合音源で有名なSampleTankが2014年7月に、なんと10数年ぶりにバージョンアップしました。私が使い始めたのはSamplTank2.5で去年の末なんですが、私にしてみれば半年ちょっとでバージョンアップです。今回はそんなソフトシンセ IK Multimedia SampleTank3 のレビューをお送りします。



【購入理由】


入門本の付録MIDIデータや、ダウンロードしたMIDIデータを再生するのにSONAR X2に付属していたRolandのTTS-1というGM音源を主に使っていました。V CollectionやOmnispheresなどの音源も持っていますが、さくっと聞くには音色選ぶのが大変。GM音源なら、楽器名でちょちょいのちょいと。でも、「このトラックは奏法指定してます」なんて事になると、そんな音色まで装備されていません。で、いろいろ調べてるうちにSampleTankに巡り合い、年末のバーゲンでTotalworkStationXLをゲットしたのが始まりです。

その半年後、アップデート案内が届き、「ひさしぶりにバージョンアップします。アップグレードは安くしときますよ」の誘惑に負けてSampleTank3を買いました。特に今回、従来32bitだったのが、64bit対応(というか64bit専用)になってることがポイントです。

【いいところ、問題点】


なんと言っても音色の豊富さです。今回、久しぶりバージョンアップということで、すごい力の入れようです。ユーザーインターフェイスの刷新、音色もサンプリングしなおしているようです。音色数も4000種とすごいですが、一音へのこだわりがすごいと感じました。グランドピアノ1音色で1G超えています。更に、奏法ごとの音色に加えて、奏法切り替え対応したMultiと呼ばれる音色タイプまで用意されています。
困ったのはダウンロード販売であったこと。本体は大したことないですが、恐ろしくでかい音色ライブラリーファイルを8つもダウンロードしないといけません。ちょうど光回線に切り替えた後だったので、事なきを得ましたが、もしADSLだったらと思うと。。。

 

■PLAY画面

・MULTI

ST3 MULTI

16音色の設定をまとめたマルチと呼ばれる組み合わせ。DAWでは、よく使う音色をまとめておくのに便利そうです。どっちかというと下記「LIVE」で威力を発揮しそうです。
音色のCHを同じにして、MIX、ZONE機能を使うことで複数の音色を重ねて音作りをされる方には重宝すると思います

・INSTRUMENT

ST3 Inst

最もよく使う画面です。楽器を左側のツリーから選びます。旧バージョンと比べて、ライブラリの文字が大きくなっているので、とても読みやすくなりました。ライブラリの読み込みも速くなっているように感じます。

各INSTに音色設定した音をキーボードから鳴らすには、

  1. キーボードのMIDIチャンネルをSampleTankの各INSTのCHに合わせて変える
  2. .SampleTankの各INSTのCHをキーボードのMIDIチャンネルに合わせる。

の二通りが考えられます。選択すれば鳴るわけではありませんでした。(1)のキーボードのCHの変えるのが煩雑なので、(2)でやりたいのですがCH変える方法がわからず、かなり悩みました。いろいろ試して、なんとマウスポインタをCHの上に置いて、スクロール上下で変えられました。分かると便利で簡単ですが、わかるのが大変。
もっとちゃんと取説読まないと。。。。

〜音色について〜

ST3 JP-6ST3 JP-8

ST3 JP-60ST3 OB-X

ピアノだけでもカテゴリがいくつもあり、更にキャラクターで数種類あるというすごい品ぞろえ。順番に聞いてみましたが、ほんの少しの違いなんですが、こだわる方にはうれしい部分だと思います。エレピもCP、ウーリッツァー、ローズと有名どころがずらり。

ストリングも、奏者の数や奏法ごとに音色が分かれています。旧バージョンよりも「太い」というか「存在感がある」というか、ずっといい感じの音色になっていました。更には新しい機能で、キーで奏法を切り替えられる「Multi」の音色もあります。楽器ごとにトラックまとめたい人にもいいですね。

シンセ系もジャンルごとLead, Bass, Padとたっぷり。[INFO]画面ではサンプル元(?)のシンセの「ぽい絵」が表示されます。PadにはJ-6、J-8、J-60なんて名前のカテゴリーもありますねー。とても、JupiterらしいストリングスのPad系なので、ちょっと80’欲しいときには十分でしょう。ArturiaのJupiter Vと比べても遜色ないです。
私にはちょっと悲しかったVoices。ポップな合いの手には良さげですが、私の大好きなクラシカルなChoirはST2 XLのみでした。。。

・PATTERN

ST3 Pat

[INSTRUMENT]で選んだ音色に演奏パターンをアサインできます。下段のキーボードの左端に再生マークが!
ドラムのパターンだけでなく、演奏フレーズもありますから、簡単なシーケンサーとして使えるということです。数えてないですが、すごい数の演奏データが入っています。えっと、パターン名にbpmが付いてます。。。。テンポは固定、DAWとのテンポ同期は無理みたいです、ちょっと残念。

・LIVE

ST3 Live

ライブでの曲の進行に合わせて、[MULTI]を曲ごとにMIDIのプログラムチェンジにアサインすることができます。ライブで1曲内に次々音色を変えていくような場合に威力を発揮しそうです。
上図の「Opening」などは私が試しに入力したものです。本来なら曲名などを入れると思います。
DAWユーザーにはあまり縁のない機能かも。

 

■MIX

SampleTank_MIX

PLAY画面でもスライダーで触れますが、圧倒的に使いやすく、見やすいです。[PATTERN]と[LIVE]の機能と組み合わせてライブで重宝すると思います。DAWユーザーでも、さくっと再生の時は、この画面だけでかなりいけそうです。

 

■EDIT

SampleTank_EDIT_FX

フィルターとエンベロープ、LFOやベロシティまで編集可能。エフェクトも5系統が画面下に! SampleTankだけでもかなりの音作りができる仕様になっています。

要注意! 64Bit専用です!

今回のSampleTank3は  64Bit専用です。OSとDAWは64bitでないと動きません!

 

【他の機材との比較】


他の総合音源と比べてみて、SampleTank3はいろんな音楽ジャンルで使いやすい、馴染みのいい音が多いと思います。なによりストリングやブラスの奏法が充実していると思います。そしてこのお値段。DAW付属音源からのステップアップや、音源はいろいろ持っているがたまに「ちょっと物足りない」感を感じている片手におススメ。
実は私、メインは他の音源なんですが、音色のイメージを固める過程でいろいろ鳴らしてみるのに使っています。それと、MIDIデータをぽんっと持ってきたときなんかは、まずSampleTankで鳴らしてみる、みたいな使い方が多いです。

 

【旧バージョンと比べてみて】


 

SampleTank2

↑ちなみにこちらが旧バージョンのインターフェイス

字が小さいです。SampleTank3の[MULTI][INSTRUMENT][MIX][EDIT]が一画面にあるような感じです。ライブラリが多いと起動に時間がかかります。そして32bitのみです。64bit環境でも問題なく動きますが、やはり。。。。

音色は変わらず豊富でした。うれしかったのはストリング系やブラス系の奏法別の音色があったこと。しかし、やはり古い感があります。サンプルされてる音もちょっと古いというか、私の素人耳には「細く」聞こえるんです。そのせいか、馴染みはいいみたいなんですが。

 

【最後に】


このレビュー書くのにちょっとマニュアル真面目に読んだのですが、深いです。かなりいろんなことができそうな感じです。音色も旧版よりずっと存在感のある音になっていると感じています。私も使い方が変わるかもしれません。面白い音源です!
FREE版も出たようなので、まずは触ってみるのが一番ですね!

今回はソフト音源 IK Multimedia SampleTank3 のレビューをお送りしました。

実際の音を聞きたい方はこちらへ



Speak Your Mind

*