DTMソフト:APPLE LOGIC PRO X レビュー パート2

LOGIC PRO X レビュー パート2

以前こちらでもレビューされていましたが、LOGICユーザーだけど最新のXにはまだあげていないという方も多いと思いますので、また違った観点からの最新のLOGIC PRO Xのレビューをさせてもらいたいと思います。



 ・はじめに

『LOGIC PRO X(以下Logic)』はApple社より発売されている音楽制作ソフトの最新版。

シーケンサーという枠を超えた豊富なソフト音源や高品質なエフェクトも収録されたデジタルワークステーション。本商品だけで音楽制作で必要な全てが収録されていると言っても間違いではないと思います。また、シーケンサーの市場では破格な19000円で提供されているのも魅力的な一因です。ただ、パッケージ版は廃止されていて、App Storeのみでダウンロード購入という点だけ注意が必要です。


 ・新機能

一新されたインターフェースだけでなく、スコアエディタも機能強化されたXには、新機能も多数収録されています。

ピッチ修正ソフト『Flex Pitch』、セッションをするようにドラムを生成してくれる『Drummer』、ギターに引き続き新搭載されたベースアンプシミュレーター『Bass Amp Designer』、iPadからも操作出来る『Logic Remote』、関連する複数のトラックをまとめておける『Track Stack』など、これまでのユーザーには嬉しい機能、欲しかった機能が沢山搭載されました。

多くの新機能がありますが、その中から抜粋してご紹介させていだきます。


・『Flex Pitch』

flex pitch

念願のLogic純正となるピッチ修正ソフト『Flex Pitch』がXより新搭載されました。

これまではLogicには「Pitch Correction」などのエフェクトはありましたが、オートで細かく修正は出来なかったり、音質が非常に悪くなるのが悩みのタネでした。また、他社製のピッチ修正ソフトを使用して音程を直していた方も多かったとは思います。他社製のソフトということで修正する際は、一度修正する音を取り込んだり、Logic上のポジションとソフトのポジションが違ったり…などなど、ある程度使い勝手が悪かったり煩わしさなどが伴いました。

それを一気に解消してくれるFlex Pitchは、Flexボタンをクリックしてすぐに使用可能となっていてLogicからシームレスに使用できるのがかなり嬉しい点。また、音程やビブラートなど一般的なピッチ修正が行えるだけでなく、ノートごとにGainで音量調整、ノートのタイミングを調整がFlex Pitch内で行え、ただのピッチ修正ソフトだけではないというのがわかると思います。音楽制作が非常に捗るポイントとなりそうです。

もちろん流行りのケロケロボイスも創りだすことが出来ますので、そういうサウンドを求めている方にもオススメできます。

ピッチ補正ソフトというとかなり”今更”という印象がありますが、それだけによく研究されている印象を受けるソフトとなっていますし、ピッチ修正ソフトを単体で購入してもそこそこのお値段かかるので、このFlex Pitch一点だけ目当てにLogicを購入しても損はないと個人的には思います。


・『Drummer』

drummer1

新機能『Drummer』は、こちらも新搭載された「Drum Kit Designer」の高音質のドラム音源を使用して、仮想ドラマーがセッションをするようにドラムを生成してくれるソフトです。普段ドラムの打ち込みが不得意な方はもちろんのこと、いつもとは違ったドラムパターンなどを試すときなど色々な使い方が出来ると思います。

これまではドラムループを組み合わせたり、一からフレーズを作ったり、と単調になったり、ドラムの打ち込みが苦手な人は一苦労だったりしましたが、選ぶだけの簡単操作で”打ち込み”という感覚から”プロのドラマーを呼んできた”という感覚に変わります。”簡単”

と言っても、一小節でも一拍でもリージョンごとに調整できますし、キックやスネア、ハイハット、タム、シンバルなどバリエーションの選択、パーカッションなどの有無、フィルやスウィング・ゴーストノートまで調整出来、ドラムの打ち込みが得意な方でも満足出来るソフトとなっていると思います。実際自分もドラムの打ち込み好きなんですがこれで満足しました(笑)

durmmer2

余談ですが、他社製のドラム音源のキーマップも使用できますし、MIDIに書き出すことも可能なのでドラム音源を変更したりして普段使用している音源で鳴らすことも可能です。また、MIDIに書き出せば細かくエディットしたり、その楽曲のキメやクイなどに合わせたりなど自由に変更も可能ですので、様々なユーザーが使える素晴らしい機能だと思います。


・『Bass Amp Designer』

bass

ベースアンプをシミューレートした『Bass Amp Designer』がXに新搭載されました。

これまでシンプルな「Bass Amp」やギター版のAmp Designerは存在していましたが、この度ベースアンプ版が登場しました。ギターと同じようにシミューレートされたアンプとキャビネット、マイクや配置が選べ、自分の思い通りのサウンドを得ることが出来ます。アンプとキャビネットは3種類とギターよりは少ないですが、ダイレクトボックスが搭載されているので「アンプの音に少しアタックがほしい」などのミックスも自由自在です。

「Guiter Amp Designer」に引き続き実名では登場しないアンプ類ですが、その形から想像できる有名メーカーのベースアンプ・DIをシミュレートし、自分の好みのマイクも選び”箱鳴り”などリアルなサウンドメイクが出来る貴重なものとなりました。

個人的に待ち望んでいたソフトでした。これまではベースアンプの鳴りがいつも不満で他社製のベースアンプシミュレータソフトなどを使用していましたが、これで一気に制作の幅が広がりました。DIとのミックスが出来るのが素晴らしいと思います。


 ・豊富なサウンドライブラリ&プラグインエフェクト

b3

Logicには、近年は伝統となってきた豊富な音源やエフェクトが収録され(以前は別途で購入していました)、新たに強化&新搭載されたモノも数多くあります。ビンテージキーボードの中でも「Vintage B3」はレズリーまでシミュレートし(ぐるぐる回るアニメーションも心をくすぐります)、よりリアルな音像を作り出すことが出来ます。そして「Retro Synth」では往年のアナログシンセやFM音源がシミュレートされ、音楽制作で強力な武器となりそうです。


・ LOGIC PRO X 改善点

見た目や使用感をGarageBandに近づけ、初心者にも優しい作りになったように伺えます。これまで使用していたユーザーには、色々と一新されているので使いづらい印象を持つと思います。最初は慣れだと思いますが(笑)

現在バージョンは10.0.6となっていて細かなバグフィックスがリリースされていますが、まだまだバグは多く操作の間違えなのかバグなのか分からない点もあります。ただ、前のバージョン9も混在出来るので使用したい機能だけはXをして9に戻るということも可能なのでその点は安心です。そして、これまでLogicを使用している方で購入を踏みとどまっている理由というのは「32bitプラグインが使用できない」点や「32bit AU Bridgeがない」という点でしょう。ただ64bit対応したプラグインも増えてきましたし、実際自分の環境では不具合はありません(各ソフトバージョンアップをしてくださいね)ので、各ソフトの対応を確認してみてはいかがでしょうか?


 

・まとめ

今回取り上げたレビューでは新機能を中心に紹介しましたが、もちろんそれ以外にも沢山の機能が搭載されています。以前からあるエフェクトや音源、ループなど挙げればキリがないです。多機能なシーケンサー・豊富な音源・高品質なレコーダーと、ここまで様々な機能が備わっていて「ボーカルを録音したい」「新しい音源がほしい」「アンプやエフェクター欲しい」など、どれを切り取っても『LOGIC PRO X』を購入したら解決するソフトとなっています。価格も19000円とプロ用ソフトとしては破格の値段となっています。このソフトひとつで、作曲・録音・MA・プリプロ・完パケ…などなど、あらゆる事に対応できるのが素晴らしいと思います。

また、GarageBandから入った人も取っ付き易く、これまで使用していた人にはFlex Pitchやスマートコントロールなどで簡単に深く使えるレンジの広いソフトとなっています。

改善点に書きましたバグや使い勝手はどんどん改善されますし、紹介した新機能に触れれば「これはいいなぁ」という感想を持つと思います。これまではシーケンサーという”音楽の組み立て”をするイメージでしたが、Xになって”音楽の全てが出来る”というデジタルワークステーションの名に恥じないソフトと言っていいと個人的には思っています。「ピッチ修正ソフトが欲しい」「色々なギターアンプで鳴らしたい」といった簡単な入り口でも恐らく満足出来るソフトだと思いますので、このレビューで気になった方は手にとってみて欲しいです。


関連サイト

APPLE
http://www.apple.com/jp/logic-pro/



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