ソフトシンセ:RobPapen 「Blue 2」のレビュー

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PCM音源でなく合成演算のソフトウェア・シンセサイザーで、その中で有名なデベロッパの1つがRobPapenです。ここのシンセは海外で有名なアーティストが使っています。RobPapenからはいろいろなシンセが販売されているのですが、その中でフラッグシップとも言える「Blue 2」を紹介します。

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・Blue 2を使用し始めた経緯


僕がこのシンセに興味を持ったのはEGOIST(supercell)のryoさんが雑誌でRobPapenを使用している内容のインタビューを読んでからです。そこではブンブンサテライツの中野さんにPredatorを紹介されたとあってますます興味を持ち、いろいろ調べました。元々、僕はシンセサイザーを使った曲の制作をしたいということもあり評判の良いソフトシンセが欲しいと思っていたところ「Blue 2」を購入しました。

 

・Blue 2の特徴


Blue 2のオーディオ信号の流れは、オシレーター → フィルター → アンプ → エフェクトのオーソドックスなシンセです。
まず、6つのオシレーターには80以上のオリジナル波形を搭載しています。シンセサイザーの基本的な波形からサンプリングされた打楽器の波形まで豊富にあります。

PD・WS Photo 1
そのオシレーターのオーディオ信号を、フェーズ・ディストーション、ウェーブ・シェイピングで波形を整形できます。ウェーブ・シェイピングとはCakewalkのZ3TA+にあるような機能で、入力に対して出力を決める波形を適用することで歪みのような効果を得ることができます。画像を見てもらうと、中央には波形を自由に描画出来るエリアがあり、整形された波形の結果が画像の右に表示されています。

FM Matrix Photo 2
また、2つ以上のオシレーターを使ってFM変調させることもでき、リング・モジュレーションも可能です。FM変調とは古くはYamahaのDX7シリーズに代表されるオシレーターを使用したモジュレーションのことです。FM変調をかけると明るい金属的な傾向の音がでます。今では多くの、例えばクラブミュージックで使われているのが聴けます。また、Blue 2では複雑なオシレーターの組み合わせを選べるFMマトリックス(画像参照)が使えます。

Multi Env Photo 3
次にモジュレーションです。通常のLFOとエンベロープがありますが、さらに多彩なエンベロープの形を設定できるマルチ・エンベロープ(画像参照)を備えています。時間軸でいろいろ変化させられるので変わったPadの音色を作るのにも良さそうですよね。また、32ステップのモジュレーション・シーケンサーもあります。

Mod Matrix Photo 4
そしてそれらのモジュレーション・ソースを自由に接続するためのモジュレーション・マトリックス(画像参照)があります。例えば、オシレーターの音程やFM変調の量をモジュレーションしたり、フィルターの周波数やディストーション適用量、オシレーターの音量やフィルターのエンベロープのパラメーター、トレモロ・ビブラートなど他にも多くモジュレートできます。すごいですよね!

また、フィルターは2つ備えており、28種類のフィルタータイプを選択可能です。エフェクトは4系統備えており、35種類が選択可能です。さらに1つのノートや和音で演奏できるシーケンサーとアルペジエイター、プログラム可能なXYコントローラーもあります。

 

・Blue 2の気に入っている点


Blue 2は自分で音作りできるシンセサイザーですが、実はプリセットが4000以上あるところを推したいです。RobPapen氏は元々、ハードウェア・シンセサイザーのプリセットを作り販売していた人で、それが高じてこのソフトウェア・シンセサイザーの会社を作ったそうです。そのプリセットに定評のあるRobPapenのシンセ「Blue 2」のプリセットをいくつか聴いてください。(Blue 2のアウトプットにWAVES L3 Ultramaximizerをかけました)

Pad

 

Lead

 

Bass

いかがですか?プリセット全体をざっと見渡したところ、EDMからDubstep、実験的な電子音楽まで広範囲にカバーしています。これはシンセサイズの勉強にもなりますね!

 

・Blue 2の改善してほしい点


1つの完成されたシンセサイザーとして文句のない製品ですが、改善点を敢えて言うならば、オーディオをインポートして使えるとさらに稼働率が高くなりそうです。自分のオーディオをFM変調したりリング・モジュレートできたらすごく便利ですよね!ですが、もし実現するとなるとオーディオのインポートが出来る専用のシンセを他に作ることになりそうですし、他にもエフェクトとして使えるPredator FXがあります。

 

・Blue 2のまとめ


Blue 2は多彩な音が作れるシンセサイザーです。すぐに使いたければ多くのプリセットがありますし、多くの機能を使って自分の音を作る楽しみもあります。RobPapenのプラグインを買った後、それらを1つでも持っていると全部入りの「eXploer 3」へのアップグレード版も購入出来るので、いろいろあるプラグインの中で自分に合ったシンセを見つけて購入の候補にしてみてください!今回はソフトシンセ:RobPepen「Blue 2」のレビューでした。

関連サイト
RobPapen Blue2 Dirigent HP
https://www.dirigent.jp/product/brand/rob-papen/blue-2.html

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打ち込みでのエレクトロニックミュージック制作とブログをやっています。

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