WAVES Sound Design Suiteのレビュー

DTMの操作が慣れてくると、ミックスダウンやマスタリングで更にいい音にしたいと欲深くなってくる人も多いでしょう。DAWソフト純正のプラグインでもある程度の音作りは出来ますが、3rdパーティ系のソフトを活用すればワンランクの音に仕上げることが出来ます。

今回はDTM用プラグインメーカーではお馴染みのWAVESよりバンドル製品のSound Design Suiteについてレビューします。

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■購入理由


Cubase ARTISTからDTMをスタートさせましたが、ピッチ補正をしたり収録したテイクをより細かく音作 りがしたいと思ったのでPROにアップグレード。これによりDAW純正のプラグインが増え、ミックスダウ ンで出来ることは広がりましたが、マスタリングで音圧を上げる際、DAW純正のマキシマイザーだとどうしても音が荒っぽく聴こえてしまうというのが悩みでした。

そこで楽器店で相談したところ、3rdパーティ系のプラグイン導入を勧められ、WAVESという王道プラグインのメーカーからSound Design Suiteというバンドル製品がセールで70%offになっていたので購入しました。

 

■収録プラグイン一覧


・C4
・DeEsser
・Doppler
・TransX ・UltraPitch ・Doubler ・Enigma
・GTR3 Software ・H-Comp ・H-Delay
・L1 Ultramaximizer / L2 Ultramaximizer / L3 Ultramaximizer / L3-LL Ultramaximizer
・LoAir
・Linear Phase EQ
・Linear Phase Multiband
・MetaFlanger
・MondoMod
・Morphoder
・Paz Psychoacoustic Analyzer
・PS22 Stereo Maker (TDM only)
・Q10 Paragraphic EQ
・Renaissance Axx
・Renaissance Bass
・Renaissance Compressor
・Renaissance EQ
・S1
・SoundShifter
・SuperTap
・V-Comp
・V-EQ3 / V-EQ4

 

■機材のいいところ


・十分過ぎる豊富なラインナップ

一般的にパッケージ製品って全体的な内容は充実しているものの、一つのカテゴリに一種類か多くてもせいぜい2種類でしょう。でもこのWAVES Sound Design SuiteはEQは5種類、コンプ関連のプラグインに ついては8種類もあります。ナチュラルなサウンドに仕上がるRenaissanceシリーズのEQ・コンプや Fender®、Marshall®など数種類のアンプをシミレートしたGTR3 Softwareがバンドルされており、バン ド活動と並行して宅録も行なっているギタリストにもオススメです。この他空間系、モジュレーション 系、分析ツールやステレオイメージャーなどミックス・マスタリングに必要なプラグインはほぼ網羅し ています。一口に楽曲制作と言ってもジャンルやスタイルは十人十色ですが、どんなシチュエーション にも対応出来る万能さが最大の売りでしょう。

・安定感のある音の良さ

WAVES製品全般に言えますが、何と言っても音がよいです。好みこそあるでしょうが、基本的にどのプラグインも外れと思われるようなものは一つもありません。
具体的に例を上げるとRenaissance Compressor。音の潰れ方、リリースが非常にナチュラルで、癖がな くどんな音源ソースにも相性がよいです。DAW純正のコンプはリリースが雑な印象で、Renaissance Compressorに全て差し替えたところ演奏のニュアンスを保ったまま音を磨き上げることができ、そこで WAVES製品のクオリティーの高さを体感しました。コンプの選定に迷ったら、まずこのコンプを立ち上げるようにしています。またスレッシド、レシオ、アタック、リリース、ゲインと基本的なパラメーターを網羅しており操作がしやすいです。コンプの効果を習得するため入門用のプラグインとしてもオススメです。

このようなプラグインが多数収録されており、音が面白いように変わっていくのでプラグインを聴き比べする楽しさがあります。

 

■このバンドルで特質すべきプラグイン3選


・V-EQ4

NEVE1081コンソールモジュールをモデリングした4バンドのEQ。Renaissance EQやQ10 Paragraphic EQ のようなの細かな調整は出来ませんが、このざっくりとした質感がトラックにいい味をつけてくれます。ツボをついた周波数ポイントが設定されており、ブーストして音にハリや厚みを加えるのに特に向 いているでしょう。またプリセットが素晴らしい。個人的に気に入っているのは「Srn Drum」。文字通 りスネアに使うと、太さがありつつアタッキーなサウンドになるため、ロック系のカンカンしたスネアの音を作る時はこのプリセットから音を詰めて行くことが多いです。このEQを通すとパンチが加わるので凄く好きです。

・Linear Phase Multiband

Linear Phaseというのは位相のズレがないことを意味します。波形を先読みコンプレッションすることで、元音を崩さず処理ができます。また先読みして処理を行うためCPU負荷が高いという副作用があり ます。このマルチバンドコンプレッサーはマスタリングで、2ミックスに対して出っ張った帯域を抑え る時によく使います。バンド音楽を作っているとバランスをうまく取っていても、100~300hzの低音が 集中してしまうことが多いので、この出っ張った帯域だけにコンプがかかるようにして、なだらかにし ていきます。その後マキシマイザーを通すことによって綺麗に音圧を上げることが出来ます。

・L3 Ultramaximizer

音圧戦争の立役者と言っても過言ではない、マキシマイザーの定番プラグイン。操作は非常にシンプル、THRESHOLDのスライダーを下げていくだけできれいに音圧が上がります。Attenは3以内までにして音の潰れすぎないよう注意します。またビットレート変化時の音質劣化を防ぐためのディザリング機能もついており、ミックス段階では高ビットレートでプロジェクトを制作し、マスタリングで最終的に16bitに落とす際にノイズの発生を防止します。

他にバンドルされているL1, L2, L3-LLと比べると煌びやかで低音に迫力を感じます。比較的派手な仕上がりになるため高い音圧でマスタリングするならこのL3で決まりでしょう。

 

■定番バンドル:GOLDとの比較


WAVESの定番バンドル製品といえばGOLDが一般的かと思いますが、個人的にはSound Design Suiteをオススメします。

理由は何と言ってもマキシマイザーが4種類もあることです。マスタリングによって最終的な音源の質感が決まるため、楽曲に合うものを選定出来るのは大きなメリットです。

※GOLDはL1 Ultramaximizerの1種類のみ。

ただしSound Design Suiteの唯一の欠点とも言えるのはリバーブのプラグインがないことです。ここまで揃っているならリバーブもWAVESを使いたいところです。単体プラグインでよくセールをしているので、その時にリバーブをゲットしちゃいましょう。

以上ですがいかがでしょうか。
3rdパーティ系のプラグインはWAVES以外にも優れたメーカーがたくさんありますが、まずはWAVESプラ グインのクオリティーの高さを体感して欲しいです。そしてバンドル製品をお求めならSound Design Suiteがオススメですので、ぜひご自宅のDAWに取り込んでみて下さい。

 

■メーカーサイトのリンク


https://www.waves.com/bundles/sound-design-suite#

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宮脇拓也

宮脇拓也

webエンジニア兼ライター、DTM REVIEW編集部。
現在作曲に没頭中。
宮脇拓也

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