自宅に防音室を構築しよう〜その5〜遮音と吸音の違い

自宅に防音室を構築しよう

自宅に防音室を導入したて近所迷惑を防いだり、より快適なレコーディング環境を作りたいという方の為に、防音室導入に際に考える事を自分の経験を織り交ぜてレビューさせてもらっている、自宅に防音室を構築しよう記事。今回は第5弾です。



ここまで

自宅に防音室を構築しよう〜その1で気軽に出来る自宅防音と自分の防音室導入理由

自宅に防音室を構築しよう〜その2でもう少ししっかりした防音室を自宅に導入するための方法

自宅に防音室を構築しよう〜その3で自分の防音室が自宅にやってくる模様を防音室組み立て床と壁の設置

自宅に防音室を構築しよう〜その4で防音室組み立て続き〜防音室完成

を書いてきましたが、前回のレビューで自宅に防音室設置で出来たはいいものの、音の跳ね返りがかなり大きいのと、外への音の漏れをもう少し小さくしたいと言うところでした。

ということでより改善させる方法をいくつか調べてみましたが。

いわゆる防音の概念というのは、遮音と吸音があって

吸音

字のごとく音を吸収するわけですが、音が通らなくなる訳ではなく、音が通過するときに減衰するということなので、音がなくなる訳ではありません。吸音材の素材、アツさによって音の減衰の度合いも変わってきます。

遮音

遮音は音を吸収はしません。跳ね返すということなので音自体は小さくなりません。僕の導入したYAMAHAマイルームは 基本壁が板なので音を吸収することはほぼないんですね。そのかわり防音(遮音)しているので外への音は少し防げると言うこと。

僕の防音室の問題は音の跳ね返りを減らし、外への漏れも少なくすると言うどちらもさらに必要な状況です。ということで音が遮音出来るもの、吸音出来るものを探しました。

ポイントはもちろんリーズナブル!(笑)

です。


 吸音材のチョイス

吸音材といえば自分が以前レコーディングでお世話になった方が使っていた防音室の壁に使っていて安くておすすめだよと言っていたのがGCボード

自宅に防音室を構築しよう

GCボード: 厚さ50mm <1枚のサイズ:605×910mm>(1箱/10枚入)グラスウール製 ¥13,650

他の楽器屋関係でも売っている吸音材に比べたら遥かに安いです!知り合いのスタジオも結構いい音響感だったのでこれはなかなかいいのではないかと思いましたが、色々調べていると同じようなものでもう少し吸音率が高いMGボード

自宅に防音室を構築しよう

見た目はほとんど変わらないのですが、

GCボードの材質がグラスウールではなくてこちらはロックウールで重くてより吸音性も高いとのこと。

厚さ50mm <1枚のサイズ:605×910mm>(1箱/8枚入) ロックウール製で¥13,775

値段はほとんど変わりませんが、GCボードは10枚入り、MGボードは8枚入りです。

ということで、ボーカルやアンプは奥に向かって音を出すと考え奥にMGボードを付けてサイドはGCボードにしようと思いました。


 遮音シートのチョイス

音の跳ね返りはこれで少し解消出来ると考え今度は音が外に漏れないように遮音です。遮音シートもいくつか定番なものがあるのですが、自分が調べている中で

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防音シート (遮音シート) 「サンダム CZ-12」 厚さ1.2mm×幅940mm×長さ10m ゼオン化成製!

1.2mm(厚さ) 940mm(幅)×10m(長さ)¥5.775

とか

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防音シート (遮音シート) 「日東紡マテリアル J-700(J700)」 吸音ボードの下貼りに!

1.0mm(厚)×940mm(幅)×10m(長)¥7,350

というのが割と定番みたいで、業者なんかも結構使っているみたいです。

これを床パネルの上に敷いたり、壁と吸音材の間に取り付けたら結構いい感じで防音できるのではないかと。

そんなとき知り合いが余ってるからサンダム CZ-12くれるよと!!なんてラッキーなんだ!ということで、CZ-12ゲット!!


 吸音材と遮音シート設置作業!

さて、ということで無事吸音材と遮音シートが届きました。ので早速防音室改造(ってほどでもないけど)です。

まずは地面のカーペットをひっぺがえして、床パネルとの間に遮音シートを2重で敷き詰めます。

自宅に防音室を構築しよう

黒いのが遮音シートですね。結構固くて分厚いのでカッターで切るものちょっとだけ大変です。


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こんな感じで元々は木目の壁ですけど吸音材の後ろに遮音シートをくっつけて壁に貼っていきます。


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こんな感じで敷き詰めていきます。上の方テープ見えちゃった、、汗

 

ちなみにGCボード/MGボードは大変リーズナブルですが、見た目はまぁわりとしょぼいです。写真のようにちょっとシワがよっちゃってるとかもあります。あとは裏がグラスウールがむき出しになっているの素手で裏を触ってしまうと小さいガラスみたいなのが付着するのかチクチクします。1日くらいけっこう残るので軍手を着けて作業するか裏は触らないように気をつけなければいけません。

自宅に防音室を構築しよう

全面に敷き詰めました、全体につけるとそれっぽい雰囲気になった〜よかったぁ〜!


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ついでに壁にスピーカーケーブルを通すようにドリルで穴をあけます。ドリルが小さいのと。、壁もそれなりにあついいしで結構むずい、あんまり大きい穴あけすぎて音が漏れるにもやだしなかなか難しいですね。とりあえずでケーブルが通るくらいに小さくあけてみました。

 


吸音材と遮音シートを取り入れた結果

ということで、手作りですが自分で吸音材と遮音シート(ついでに穴もあけて)を取り入れてみました。

音の反射具合はどうなったかなと手を叩いてみると、、

嫌な反響がなくなった!

というより、むしろドライな感じになった!歌ってみてもなかなか乾いた感じで歌いやすいです!リバーブ感があるよりもドライなくらいの方が後から音を作り込みやすいのでむしろOKです!!吸音材ってすげ〜!!

そして防音室の外から中の音を聴いてみると、、、

明らかに音が小さくなった!もちろん全く漏れていないと言う事はないのですが、いままではもう少し音が小さくなんないかな〜というレベルから、結構防音されてるぞ〜というレベルです。遮音シート効果絶大です!

ギターアンプを鳴らしてみたのですが、ギターアンプは結構漏れます。ですが、普通の民家の1室でギターアンプを鳴らせるレベルではあるのでこれは僕的にOKレベルです。21時までなら大丈夫でしょう〜笑


 自宅防音室の改善ポイント

この値段でここまで作れたのでかなり満足していますが当然上を見ればきりがない訳で、現状の改善ポイントです。

防音の問題と言うより個人的な問題なのですが、1人で曲を作っている時にデモを歌ったり、アコギのレコーディングをする時にPCをRecスタートさせて急いで防音室に入って音を録ってると言う、、

これは最近のiPhone/iPadでコントロール出来る、Cubaseisとか使って手元でコントロールすればいいと思うのですが、まだ取り入れていないので近々試して見ようと思ってます。

それとヘッドホンがこちらのコントロールルームもBIG KNOBミキサーから直で伸びているので防音室内でバランス調整などは出来ないと言う事です。防音室内の人の希望を聞いてこちらのPC内でバランスを変更すると言う。なので、クリックは中の人だけ聴いて、こちらは聴かないというった事は現状は出来ません。

この辺りはインターフェイスの問題とか色々絡み合ってくるのでちょっと複雑ですが、もし気軽に改善出来そうなら取り入れてみたいなと思っております。


 防音室レビューのまとめ

自宅に防音室を構築しよう

ということで、防音室を導入出来、かつ音の質感もそこから調整してなんとかいい感じの環境が整いました。すでにこの環境になってからボーカル録り、バイオリン録り、エレキギター録りなど色々なプロジェクトでレコーディングしてますが結構いい感じでリピートで使ってくれる方も増えてきています。よりこの環境から新しい音楽が生まれたらいいなと思っております。

5回に分けて防音室レビューしてきましたが読んでくれてありがとうございます。またさらに改善したらこちらでお伝えしていこうと思います。今回は自宅に防音室を構築しよう〜その5〜遮音と吸音の違いでした。

 




takahide azuchi

takahide azuchi

DTM Reviewサイト発起人
ゆるーく時に真面目に音楽やってます。
ベース弾き/作曲/アレンジ/マニュピレート
Studio One/Ableton Liveなど使用
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