BOSEノイズキャンセリングヘッドホン Quiet Comfort 3 のレビュー

BOSEノイズキャンセリングヘッドホン Quiet Comfort 3 のレビュー

はじめに

一言にヘッドホンといっても市場にどれぐらいの品が出回っている事でしょうか?ヘッドホン売り場に行くと本当に多種多様なヘッドホンが並んでいてどれを選んだら良いかわからないほどです。そして近頃話題のノイズキャンセリングヘッドホンは非常に高額で購入に迷います。そんな中から今回はノイズキャンセリングヘッドホンの定番とも言われている BOSE Quiet Comfort 3(通称 QC3)についてご紹介して行きます。



 BOSE QC3を選んだ理由

仕事で欧米へのロングフライトの際に、あの大好きな機内上映のシネマを飛行中の雑音なしに聞けないかなぁ、と思ったのがこのQC 3を選んだきっかけです。

ご存知のように飛行機の騒音は国際線では6時間から12時間、となってくるわけで、そうなるとかなり苦痛でその間の楽しみと言えば機内食ぐらいしかありません。残りの時間は寝ているか、本を読むか、機内放送を聞くか、しか選択肢がないのです。あの乗客座席に置いてあるヘッドホンの音質の悪さには本当にがっかりで装着感も使い捨て感覚に悪い…、これが少しでも変わるものなのかと正直半信半疑でした。購入当時の金額は45.000円を超えており、購入には本当に悩みました。


 BOSE QC3 の特徴

実はBOSEのQuiet ComfortシリーズにはQC15というのがあり、こちらの方が価格が安く、イヤーパッドが大きくふっくらしています。一番最初に売り出されたのがこのQC15でした。(当時はQuiet Comfortという名称)こちらの装着感は非常に柔らかく、素晴らしいのですが重量も相当ありますしかさばります。その数年後に今回のこのQC3がデビューしました。こちらはオンイヤータイプになり、耳を包むのではなく耳の外側に当てる感じの作りになっており、lコンパクトになり重量も軽くなり携帯には非常に便利となりました。音質もさらに改良されたとBOSEは発表しています。

特徴はもちろん、ノイズキャンセリング機能です。オンイヤータイプで優れた消音性能を持ち、卓越したオーディオパフォーマンスを誇ります。ケーブルはスタンダーとケーブル、さらにApple製品専用マイク/リモコン付きケーブルの2本が標準で付属しています。充電式バッテリーで焼く25時間の連続使用が可能です。スイッチオンしている時だけオーディオ製品の音を再生できます。


 BOSE QC3 の気に入っている点

何と言ってもそのノイズキャンセル機能の優秀さが素晴らしいです。購入当時、国際線のロングフライトのため、と思って購入したのですが使用し始めると国内線でも、地下鉄でも威力を発揮し始め、新幹線、果ては長距離バス等、ほぼ公共の乗り物に乗る時の日常使用になってしまいました。このQC3を入手してからデジタルプレイヤーに映画を入れて持ち歩くようになってしまい、QC3を装着してそれを見ながら地下鉄に乗っていると降りる駅を乗り越してしまう事がかなり多くあり、それほど外界の雑音から解き放たれて集中できてしまうのでした。音楽を聞く以外に集中したい時は何もつながずにスイッチだけ入れて装着し、英語の暗記や書類作成などに使う事もあります。どんな喧噪の中にあってもすぐに自分の世界に入れる事がこのQC3の素晴らしさです。

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さらにロングバッテリーも魅力で、2、3日の旅行なら充電器なしで平気ですし、海外の1週間の旅行でも往復のフライトにバッテリー1個、現地の5日使用にもう1個、と予備バッテリーを1個持参すればコンパクトでかさばらずに不足なく使えていて、さすがBOSEと嬉しくなります。そう考えて行くと購入当時の45.000円以上というのもそれほど高額かと思えなくもなります。現在では価格が35.000円にまで下がって来ていて本当に買いやすくなりました。音質はやはりBOSEの低音重視のボリューム感のある音質で、映画再生、低音大好きなユーザーには愛される音質を持っています。そして各オーディオ機材のジャックに対応した機内用デュアルアダプターや変換アダプターが標準でついて来ていてどのプラグにも対応できます。延長ケーブルもオプション販売していて気が利いています。さらにBOSEのアフターサービスは非常に素晴らしく、イヤーパッド、あるいはヘッド部分の裏側が痛んで来たらパーツ交換に応じてくれる事です。もちろん有償でこちらも決して安くはありませんが、大切に長く使ってほしい、というBOSEの姿勢を感じます。何度カスタマーサービスに連絡を取ってもいやな思いをした事が一度もありません。

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 BOSE QC3、QC15との比較、気になるところなど

さて、これだけ素晴らしいQC3にも気になるところがないわけでもありません。

まず最初に、電源ONにしなければ何も聞こえない!というヘッドフォンであります。バッテリーが切れたらただの荷物と化してしまいます。充電だけは気を配っておきましょう。そして使い勝手についてですが、QC3はその前身モデルでもあるQC15とかなりデザインや重量など違いがあります。実はQC3ユーザーの前はQC 15ユーザーでした。その後リニューアルしたQC15に乗り換え、さらにQC3と3世代に渡り使い続けて来ました。装着感に関してはQC15の方が柔らかく、長時間使用には非常にゆったりとした気持ちで音楽鑑賞できますし、長聞きで耳が疲れる感覚もありませんでした。QC3はQC15に比較するとやや音の詰まりを感じます。そして音質もQC15の方が豊かで伸びやかです。ただ携帯性に特化した場合はQC3の方が軽さに置いてもデザインに置いても圧倒的に勝っています。

そしてQC3の音質なのですが、ノイズキャンセリングヘッドフォンである以上、本物の、特にアコースティックな音源の再生はかなり違ったものとして再生されてしまっています。もちろんそれが心地よく聞こえるように設計されています。が、例えば音源コピー、特にオーケストラやブラスバンド等のような楽器数の多い音源の楽譜起しなどでの音譜の聞き取りでは全く不利なアイテムとなってしまいます。つまりノイズキャンセル作用で音が圧縮されて聞こえ、さらに重低音を人工的に増幅させて聞かせる設計のために、アコースティックな解像度は非常に粗くなってしまい、結果、各楽器のメロディが濁って聞こえ、聞き取れない事がほとんどです。楽器数が多ければ多いほどこの現象は顕著になります。こういう作業の為にはやはりスタジオユースの専用のヘッドフォンが必要となって来ます。QC3はあくまでもノイズキャンセリングのヘッドフォンであり音質が1番のヘッドフォンではない、という事をあらかじめ頭に入れておく必要があります。価格の割にはオールマイティではない、という事です。


 BOSE QC3 まとめ

気になるところはあるにしても、現段階でノイズキャンセリングヘッドフォンの草分け的存在のこのBOSE QC3はやはり王者の風格を持っており、他社のノイズキャンセリングヘッドフォンの追随を許さないほどの音質設計がなされており、ユーザーが使いやすいように作られていて素晴らしいヘッドフォンです。海外、国内線のフライト、列車、バス等での使用、そして神経集中、瞑想のためでの使用、と用途は非常に幅広く、購入して失敗した、と思うユーザーはまずいないでしょう。成田や羽田空港の待ち合いロビーでは必ずたくさんの旅行者やビジネスマンがこのQC3におもむろにスイッチを入れ始めるのを見ていると、このQC3は非常に高額であるにも関わらず、今やノイズキャンセリングヘッドフォンのスタンダードとなりつつある、というのが先月のフライトの行き帰りにも感じた事でした。この、瞬時に自分の世界を作ってくれるBOSE QC3、まずは30日間返品・返金保証サービスでのご利用をおススメ致します。以上、BOSE Quiet Comfort 3のレビューでした。


関連サイト

http://www.bose.co.jp/jp_jp?url=/consumer_audio/headphones/quiet_comfort/quiet_comfort3/qc3.jsp


 



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