ヘッドホンAKG K518DJのレビュー

ヘッドフォンAKG K518DJのレビュー

今回は世界有数のプロフェッショナルブランド、AKGのヘッドホン、その中でDJタイプのAKG_K518DJについてご紹介して行きます。



 AKGについて

1947年オーストリアウィーンで、プロ用機材の開発を目的に創立された音響機器メーカーで、録音機器全般、テレコミュニケーション等を製造してきました。

正式名称は”Akustische und Kino-Graete Gesellshaft m.b.H”で、その頭文字を取ってAKGと略して称されています。特にマイクロフォンとヘッドフォンの分野では世界有数のプロフェッショナルブランドで世界中のレコーディング・スタジオや放送局などで数多くの製品が活躍しています。呼び方はドイツ発音式に「アーカーゲー」と発音される事が多いです。ヘッドホンについて言えば、価格的には4.000円台からあり、音質の割には購入しやすい価格帯設定のヘッドフォンです。


 AKG_K518DJを選んだ理由

仕事柄アコースティック音源から楽譜を起す事は良くあり、そのためには解像度の良いヘッドホンが絶対必要になって来ます。色々と聞き比べて音がつぶれずにはっきりと聞こえるタイプだった、このAKG_K518DJを選びました。価格も魅力的で、1万円弱でしたから、お買い得感がありました。観賞用、というよりは検証用に近い用途で選んだ事になります。


 AKG_K518DJの特徴

ヘッドホンには開放型、密閉型、セミオープン型、カナル・インイヤー型、とありますが、このAKG_K518DJは密閉型に入ります。本来DJ用のヘッドフォンはリズムの取りやすさと重音重視なのが特徴です、故にクラシックを長く聞く、等という目的にはあまり向いていません。重低音の洪水の中でも音が聞き取れるように出来ているヘッドホンですから当然鳴ってくる音の主張は強いです。重低音はもちろん強化されており、ドンシャリ型に入るのですが、だからといって長く聞いて疲れるようなキツい響きではないところが、このAKG_K518DJの面白いところです。あくまでも音のピントがぼけない、混ざらない、という印象です。


 AKG_K518DJ  の気に入っている点

 ヘッドフォンAKG K518DJのレビュー

 

音量が豊かでとても伸びやかに音が鳴ってくれます。それと解像度が良いというか強めに粒だって聞こえるぐらいなので前述した、音源からの楽譜起しの際には、各楽器が非常にクリアに聞こえて、音符を聞き取り、書き取りしやすいです。BOSEの24.000円もしたヘッドホンでこの作業をしようとしたら、全く解像度が低くて楽器同士の音が混ざり、この用途には使えませんでした。ですから価格ではない、という事がここで言えるでしょう。それぞれのメーカーにそれぞれの傾向がありますが、特にヨーロッパ系のメーカーはアコースティックな楽器の解像度が良く、アメリカ系のメーカーはシャープな音質で重低音のボリューム感が売り、という印象があります。その通りにこのオーストリア製のAKG_K518DJは再生音におおらかさより清潔感を感じます。オーケストラ、ビッグバンド、ジャズ、これらもR&Bやダンス系に劣らず解像度が素晴らしいです。自宅にある他のヘッドフォンを装着していて、このAKG_K518DJで同じ音楽を聞くと、その圧倒的な音質の豊かさに改めて感心し、そしてその価格にも驚いてしまう事が何度もあります。それぐらい音質が良いと言えます。それと、モバイル性もあり、折りたたんで持ち歩く事が可能です。


 AKG_K518DJの気になるところ

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これは装着感、の一言に尽きます。非常に締め付けが強く、1時間もすると頭が痛くなってしまいます。これだけは残念ですが、DJ仕様のヘッドフォン自体が相当締め付けが強い構造なのが通常です。やはり大騒音の中での使用を想定していますから耳を塞ぐ機能が強いのは当然です。自宅で静かに聞く、という目的にはやはりそれなりの金額を覚悟してスタジオユースのヘッドホンを選ぶべきなのかもしれません。それでもこの価格でこの音質、となるとやはり悩みます。それとこれはあまり不快、というほどのものではありませんが、ケーブルがやたら長いです。デンマークのBang & Olufsen等もそうですが、ヨーロッパ系のヘッドフォンはやたらケーブルが長い製品が多いです。


 AKG_KS518DJ まとめ

密閉タイプのDJヘッドホン、AKG_K518DJは重低音重視のヘッドホンですが、その解像度は幅広い音域で非常にくっきりとしており、音の鳴りの豊かさは満足感をもたらします。ドンシャリ系でありながら音色はキツさがなくて聞きやすく、コストパフォーマンスは非常に優れています。ただ、どうしても避けて通れないのがヘッドホン自体のフォルム。つまり締め付けの強さです。長時間は装着が厳しいこのAKG_K518DJは使い方に条件がつく、というヘッドホンだと考えれば、どのように使用したら良いかが見えてくるヘッドホンだと言えるでしょう。AKG製品の持っている音質のクオリティの高さはこのAKG_K518DJにもやはり健在で、装着して音楽を聴いた瞬間に「やはり豊かな音はいいなぁ」と思わせてくれます。ヘッドホンの締め付けの強さを除けば、ヘッドホンのスタンダードと言える位置に存在するヘッドホンです。以上、AKG_K518DJの音源のレビューでした。


関連サイト

http://akg.harman-japan.co.jp/




 

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DTM機材やギターやベース等の楽器等、音楽制作に関わる機材を実際に使用した人が、本音レビューをお送りしています。たまに音楽NEWSなども書いています。
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