これを読んでる皆さんは、「作曲」という言葉を聞いてどう思いますか?「難しいそう。」「音楽理論が分からない。」「してみたいけど、機材が高すぎる。」など思うことが、色々あると思います。しかし、私たちの生活に、身近な存在となった、スマートフォン。2010年代は、これ1台あれば曲作りが出来る時代です!! ここではiPhoneを使って楽曲制作をする方法について教えます!
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iPhoneで音楽制作する方法
・作曲行為とテクノロジーの発展 ~スマホで音楽が出来るまで~
iPhoneで作曲をすることについて、これから紹介していくわけですが、そのためには作曲とテクノロジーの関係について、知っておく必要があります。理由はテクノロジーの発展と音楽の進化は切っても切れない関係にあるからです。
20世紀以前の作曲に使われていた道具は「紙」と「ペン」です。作曲家たちは、自身の頭の中に鳴った音を楽譜に書き興す作業をしていました。
20世紀になると、録音の技術が生まれ、演奏や歌を実際に記録して残すことが可能になりました。ヒップホップや、エレクトロニックミュージックにみられるサンプリング技法は、まさに録音技術が生んだ賜物です。また、20世紀はコンピュータの発達の時代でもあります。コンピュータの技術革新により、私たち音楽クリエイターはより自由な制作環境を手に入れました。シンセサイザーの演奏、音合成システムによる生楽器や歌声の再現、DAWソフトを使った音源制作、これらはまさにコンピュータの発達により可能となったことです。
そしてコンピュータは日々、高性能・小型化している現実があります。そのなかで誕生したのが、iPhoneなどのスマートフォンです。iPhoneは2010年代の音楽制作の新たなツールとして非常に高い評価を受けるようになりました。その背景にはスマートフォン向けの音楽制作アプリが次々とリリースされていることが理由だと考えられます。多様に存在する音楽制作アプリは、iPhoneで実現できる音楽スタイルの多様化にもつながっています。
・iPhoneで楽曲制作をするメリット
なんと言っても、場所や時間に対する制約が少ないです!! 紙ベースによる作曲、DTMなど、従来の作曲スタイルは、場所や時間に制限が掛かることが多く、それをアウトプットすることが出来ない場面に多く出会いました。例えば、街を歩いていたとき、良いメロディや曲のアイディアが浮かんだときに、そのアイディアを記録できずに、いざ制作に取り掛かろうとしたときに忘れてしまう現象がそのひとつです。しかし、iPhoneが手元にある現在は、そのストレスに悩まされずに済むことが多いです。iPhoneは作曲という行為をよりフレキシブルにしてくれました。
またiPhoneでの楽曲制作は、音楽的な知識・経験が少ない人にも曲をつくることを可能にしました。鼻歌を歌ってメロディを認識することや、コード進行の生成といった自動作曲の技術、そして加速度センサーや物理法則を用いた、iPhoneならではの技術を使ったアプリなどがあります。作曲はこれまで、「難しいな」と感じていた人にも、iPhoneアプリを使うことで、より手軽に作曲を楽しむことが出来ます。
・iPhoneで楽曲制作をするデメリット
楽曲のアイディアスケッチや、純粋に音で遊びながら曲作りを行う人にとっては、iPhoneだけでの楽曲制作は十分可能です。しかし、楽器音はリアルな音源で曲を作りたい人、本格的なレコーディングを行いたい人は、別にPCを用意するなど、他の手段を考える必要があると思います。
・楽曲制作に役立つアプリ
楽曲制作に使えるアプリは、非常に多様です。簡単に言えば音が出るアプリは、全て楽曲制作に利用できると思います。ここでは、それらのアプリを、いくつか用途別に紹介したいと思います。
① 総合的な音楽制作環境が欲しい
iPhoneを使用している人なら「GarageBand」を入れておくことをオススメします。この「GarageBand」はApple社が提供するフリーのDAWソフトです。このソフトがあれば、MIDIの打ち込みから、ギターや歌の録音まで、幅広い用途で使用できます。とりわけ「GarageBand」は、無料で手に入れることが出来ます。完全な初心者向けアプリではありませんが、作曲に少し知識がある人であれば十分に楽しめることでしょう!!
② メロディのアイディアスケッチに利用したい
ふと、頭の中にメロディが鳴り響いた。作曲の経験がある人であれば、こんな経験はあったのではないでしょうか?? そんな人にはボイスメモやレコーディング専門アプリをオススメします。ボイスメモはiPhoneに標準搭載のアプリですが、アイディアの記録用としても非常に優れています。ちゃんとした仮歌が録りたい! という人には、高音質レコーディングが出来るアプリの導入も検討してみてください。沢山ありますから。また、最近注目しているのは、カシオが開発・販売している、「Chordana Composer」です。このアプリは2小節分の鼻歌を入力し、ジャンルや楽曲の雰囲気を指定することで、オリジナルの楽曲を作れてしまうのです。有料のアプリですが、作曲経験が少ない人には、非常に心強い武器になるでしょう。
③ コード進行重視の作曲がしたい
作曲の中で楽曲の土台をつくるのがコード進行です。iPhoneにはコード進行の生成アプリは数多くみられます。筆者は「ChordBot」というアプリを使っています。このアプリはコードと音の長さ、リズムを設定し、自動で演奏してくれます。理論派の作曲をしてみたい人はぜひこれを有効活用してください。
④ その他
メロディとかリズムとかそういった概念ではない独自の音楽を作りたいと思っている人少なくないと思います。iPhoneアプリにはコンピュータミュージック研究の賜物と言えるアプリも色々と存在します。私が使っているアプリのなかで、おすすめするのは、「PhonoPaper」と「Musyc」です。「PhonoPaper」は画像から音を生成する技術を用いた音生成アプリです。
上記画像のように音を録音し、録音データを再生することが主な使用用途です。また、落書きなどを音として再生することも出来ます。従来の音楽に近いことも出来ますが、凶悪なノイズも生み出せるので、使用できる幅はとても広いです。
「Musyc」はゲーム感覚でリズムパターンを作れる独創的なアプリです。
上記画像の通りスクリーンにオブジェクトを並べて、音楽を生成します。ユーザーは直観的に、楽曲制作に取り組むことが出来る、画期的なアプリだと私は思います。
・まとめ
ここまでiPhoneで楽曲制作をする良さや、おすすめのアプリについて、紹介してきました。今回紹介したアプリ以外にも、まだまだ楽しいアプリはあります。これを読んだ皆さんには、是非iPhoneで作曲することの楽しさや喜びを味わってもらいたいと思います。音楽を始めることは、そんなに難しいことではありません!! ありがとうございました。
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