PCDJ ソフト Native Instruments TRAKTOR PRO2のレビュー ~Seratoとの比較を交えて~

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今回はPCDJソフトのNative Instruments TRAKTOR PRO2についてSeratoとの比較を交えてレビューしていきたいと思います。


TRAKTOR PRO2を使っているDJは、上のような画面を横目にプレイしているかと思い ます。

もちろん設定で色や配置を変えられますので、DJデッキは大きく大4つに分かれていて、デッキAが左上、デッキBが右上、同じくデッキC,Dは下の段 の左右です。

ここではデッキAに「Insatiable」という曲が読み込まれていて、デッキBには「1987」と いう曲が読み込まれていることになります。

ターンテーブルやCDJが左右に並んでいるイメージです。

下のデッキCは「Remix Decks」というTRAKTOR PRO2ならではの機能です。この 「Remix Decks」については後ほど書きます。

デッキDには何も読み込まれていない状態です。(Remix Decksモードになっています。)

 

◆Native Instruments TRAKTOR PRO2を選んだ理由


PCDJソフトはいくつかありますが、Native Instruments TRAKTOR(ネイティブインストゥルメンツ トラクター)、RANE Serato(レーン セラト)、VIRTUAL DJ(バーチャルDJ)、変化球でいけばAbleton live (エイブルトン ライブ) などがあります。

PCDJ機材を購入する前は、Seratoはスクラッチプレイ向けのソフトだと思い込んでいました。Serato SCRATCH LIVEのイメージが大きかったこと やSerato用に売っていたMIDIコントローラーはだいたい大きなターンテーブルが付いてい ました。

最初は「あれでキュッキュするんだ」と思っていて、自分は本格的なスクラッチをしようと思っていた訳ではなく、ターンテーブルが付いて いるコントローラーは大きく持ち運びに苦労しそうだなという印象でした。

ターンテーブルはスクラッチ以外にも頭出しなどで使いますが、当時はあまりよくわかっていなかったので、とにかく最小限のセットで本格的にDJできるものを探していました。

ターンテーブルの付いていないコントローラー、「Traktor Kontrol X1」と音をアウトプットするUSBオーディオ インターフェイス「AUDIO8DJ」、PCDJソフト「TRAKTOR SCRATCH PRO」の同梱製品を購入した ことがTRAKTORを使い始めたきっかけでした。 kontrolX1

Native Instruments Traktor Kontrol X1

 

 

周りのDJがTRAKTORを使っていたことも大きな安心材料でした。

周りのDJの多くがSeratoを使っていたら、Seratoを使っていたと思います。

 

◆TRAKTORとはどんなソフトなのか 


パソコンに保存してある楽曲(主にiTunesなど)のデータを使ってDJプレイをしていくのですが、どのようなセッティングがあるかご説明します。おおまかに分けて、パソコン内部の仮想のミキサーを使う方法と、外部のDJミキサーを 使う方法があります。

・内部のミキサーを使う場合(Internalミキシング・モード)

例えば2デッキでプレイするとき、左右のデッキに音源を読み込み、ソフトウェア上で再現されたミキサーを使用して出力します。

2曲が混ざった状態で出力されるので、アウトプットは赤白のケーブル1組になります。Internalミキシング・モードの場合、コントローラーが無いと操作は困難かもしれませ ん。

メリットはいつもと同じ環境でDJができること、配線が1組の赤白ケーブルになり、DJ ミキサーのチャンネルは1つだけ使えばいいため、DJ交代がスムーズに行えることです。

デメリットはコントローラーによっては大きくかさばること。パソコンも持ち歩くので、 意外と重かったりします。また、現場が狭かったりすると大きなMIDIコントローラーは邪魔ですよね。

・外部のミキサーを使う場合(Externalミキシング・モード)!

例えば2デッキでプレイするとき、左右のデッキに音源を読み込み、その左右のデッキの 音を別々に出力してDJミキサーに入力します。2曲が別々の状態で出力されるので、アウトプットは赤白のケーブル2組になります。 Externalミキシング・モードの場合、自宅のDJミキサーや現場のDJミキサーを使用するこ とになります。

メリットは、ハードウェアのDJミキサーを使うのでダイレクトに操作できることです。 また、MIDIコントローラーが無くてもプレイできます。頭出しと再生だけマウスで行え ば、あとはハードウェアのDJミキサーだけでミックスしていくことができます。

デメリットは、現場の環境に左右されること、配線が複雑になること、2チャンネルのDJ ミキサーの場合、DJ交代時に左右で片方ずつ繋いでいく必要があることです。

 

◆TRAKTOR PRO2の特徴


ここまでは2デッキでのDJプレイを想定してきました。2デッキでのプレイはTRAKTOR LE2でも行えます。

TRAKTOR PRO2は、最大4デッキでのミックスが行えることが大きな特徴です。

曲を4曲同時に再生することができます。

また、TRAKTOR PRO2にはRemix Decksというサンプルを再生する専用のデッキモード があります。ver 2.0ではSample Decksという名前でしたが、ver 2.5以降はRemix Decksになりまし た。

これはデッキを1つ使用して、ループ素材やショット素材を配置し、テンポ/ビートシン クしながら再生することができるものです。! 1つのデッキに最大64個の音源を配置でき、この中から4つの音源を同時に再生するこ とができます。

それぞれにボリュームコントロールとフィルターが備わります RemixDeck01 本格的なサンプラーや大きなミキサーを持ち運ばなくても、CD2枚でミックスしていく以 上に色々なことができます。

ただ、このRemix DecksをシームレスにコントロールできるMIDIコントローラーは今のところ「Native Instruments Traktor Kontrol F1」のみになります。
NATIVE+INSTRUMENT+TRAKTOR+F1-3
Native Instruments Traktor Kontrol F1

◆RANE Seratoとの比較


・Seratoの特徴

Seratoには大きく分けてRANE Serato SCRATCH LIVEとSerato ITCHがあります。SCRATCH LIVEは名前の通り、ターンテーブルを使いコントロールヴァイナルでスクラッ チプレイができるソフトウェアであり、ITCHはMIDIコントローラーを使用してDJプレイ ができるソフトウェアになります。ITCHはMIDIコントローラーにバンドルされているソ フトウェアという位置付けになります。

コントロールヴァイナルでスクラッチプレイをしたいのであれば、Serato SCRATCH LIVE、MIDIコントローラを使って自宅と同じ環境でDJプレイをしたいのであれば、ITCHが必要です。

・Seratoの進化

ITCHが進化を遂げ、Serato DJになりましたが、そのSerato DJがDVSに対応しました。

DVSとはデジタル・ヴァイナル・システムのことであり、TRAKTORであればTRAKTOR SCRATCH PROもこの機能を備えています。

ターンテーブルを使いコントロールヴァイナルでプレイができるシステムです。CDJとコントロールCDでも可能です。

入門版がSerato DJ introであり、高性能版がSerato DJ(DVS対応)という位置付けです。

・SeratoとTRAKTOR

ヒップホップやダブステップ、レゲエなどを好む層はSerato、ハウスやテクノを好む層は TRAKTORとよく言われていますが、基本的にどちらもさほど変わらないと言えると思います。

これからPCDJを導入する方は、お店や友人のDJに触らせてもらって、自分の感覚に合っ た好みの方を選べばいいのではないでしょうか。

Seratoに対してのTRAKTORの優れている点を書くとすれば、他のNative Instruments社の ソフトウェアやハードウェアとシームレスな統合ができることでしょう。

TRAKTORを使っていて、トラックメイクをしたくなればNative Instruments MASCHINE を導入できます。MASCHINEはTRAKTORとの親和性も高く、DJからも好評です。

しかし、TRAKTOR PRO2の特徴の一つであるRemix Decksを操作するのにTraktor Kontrol F1しか選択肢がないというのも寂しいものです。

逆に言えば、Native Instrumentsによる囲い込みということにもなりそうですね。Traktor Kontrol F1で操作するのに最適化された機能がRemix Decksということにもなるでしょ う。

もちろんMIDIでアサインすれば他のMIDIコントローラーやiPad,iPhoneでも操作できます が、フィジカルに、スマートに、ダイレクトに、Remix Decksを使おうとすれば、Traktor Kontrol F1ということになってしまいます。

 

◆最後に


2つ以上、4つまでのデッキをコントロールし、DJミックスを可能にするPCDJソフト ウェア、TRAKTORとSerato DJという2大PCDJソフトについて触れてきました。

個人的に使用しているのは、Native Instruments TRAKTOR PRO2であり、Externalミキシ ング・モードに設定して現場のハードウェアDJミキサーでミックスしながらTraktor Kontrol X1でDJミキサー以外の各種操作を行っています。また、必要に応じてTraktor Kontrol F1でRemix Decksを操作します。

2デッキプレイをメインに考えているのであればTRAKTOR LE2、さらに多くのエフェク トや4デッキプレイ、Remix Decksを使用したいのであれば、TRAKTOR PRO2を選べば いいでしょう。

今回はPCDJ ソフト Native Instruments TRAKTOR PRO2のレビュー ~Seratoとの比較を交えて~をお送りしました。

 

◆メーカーサイトリンク


Native Instruments TRAKTOR PRO2http://www.native-instruments.com/jp/products/traktor/dj-software/traktor-pro-2/
Native Instruments TRAKTOR LE2 http://www.native-instruments.com/jp/products/traktor/dj-software/traktor-le-2/




sakuramash

sakuramash

2010年、DJ/DTMを始める。Traktor使いでCubace使い。ElectroとTechnoあたりが好み。何事もカタチから入るタイプ。
SoundCloudとYouTubeにオリジナル曲をUPしています。

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Comments

  1. ねむねむ☆ says:

    とても分かり易かったです。ありがとうございました。

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