オーディオインターフェイスMOTU 828mk3 Hybridのレビュー

オーディオインターフェイスMOTU 828mk3 Hybridのレビュー

『MOTU 828mk3 Hybrid』は、デジタルパフォーマーなどを発売しているMark of the Unicorn(マークオブ・ザ・ユニコーン)が、世界で最初にWindows/Mac環境に対応した、オーディオインターフェイス「MOTU 828mk3」の後継機種。828シリーズに「Hybrid」の名がついた本機では、これまでFireWireだけだった端子にUSB2.0が追加され、より様々な環境との接続が可能となりました。



また、WindowsとMacOSの64BitOSネイティブ対応、2つのマイクプリアンプや視認性に優れたレベルメーター、そしてXLR入出力端子、出力端子にはXLR端子を採用、24bit/192kHz 32bitフローティングDPSミキシングエンジンCueMixFX等も搭載し、様々な環境で高品質なクオリティーを提供してくれる定番オーディオ・インターフェースとなっています。

自分は、MOTUの828mk2を以前使用していました。現在はこの828mk3 Hybridを使用していて、828で言えば10年以上愛用していることになります。今日は長年愛用している828シリーズから『MOTU 828mk3 Hybrid』をレビューさせていだきます。


 ・MOTU 828mk3 Hybrid音質の良さと価格

オーディオインターフェイスMOTU 828mk3 Hybridのレビュー

この価格帯のオーディオインターフェースでは、音質もよくフラットで、位相や分離の良さなど音が良いと思います。また、ノイズも非常に少なく設計されているのでノイズに悩まされることはないのも良い点です。
もちろんもっと高いオーディオインターフェースを選択すればもっと良い物もありますが、この価格帯(10万円を切る)で、入出力の多さや拡張性など様々な状況や環境に対応するオーディオインターフェースとなっていて、かなりのコストパフォーマンスと言えます。このクラスでは最もバランスの取れた製品といえると思います。


 ・コンパクトな1Uサイズで豊富な入出力

オーディオインターフェイスMOTU 828mk3 Hybridのレビュー

『MOTU 828mk3 Hybrid』は1Uというコンパクトなスペースに、入出力が豊富に搭載されているのも大きな魅力となっています。
フロントパネルには、コンデンサーマイクの録音で必要となるマイクプリも付いたXLR(俗にいうキャノン端子)/TRSコンボのインプットが2つ搭載されていて、インサート入力にも対応しているのでギターやシンセサイザー(+4db/-10db)などのあらゆる入力にも使用できます。実際使用するとわかりますが、XLR/TRSコンボのインプットがフロントにあるのはかなり使いやすいです。片方はコンデンサーマイク、片方はギターのインサートという事も出来ますし、どちらもコンデンサーマイクでステレオで録るということも可能です。
また、フロントパネルにはメインボリュームとヘッドフォン端子の2系統あり、独立したヘッドフォンアウトとなっていて「MOTU Audio Setup」で出力を個別に設定出来るので、2人で録音する時など非常に珍重します。

そして、リアパネルにはアナログのTRS(俗にいうフォーン端子)がインプット8、アウトプット8、メインアウトが2。デジタルでは、2系統のADATオプティカル、1系統のAES/EBU・S/PDIFが搭載され、合わせて28インプット・30アウトプットと豊富な入出力となっています。これでも入力が足りない場合は、MOTUの8preをADAT端子に接続すればマイク入力数を増やすことも出来ますので、困ったときに強い味方になりそうです。

他にはFireWireが2系統にUSB2.0が1系統、タイムコードなどに使用するSMPTE入出力、ワードクロック入出力、MIDI楽器などでまだまだ使用するMIDI入出力など搭載され、豊富な入出力も魅力のひとつとなっています。


 ・DSP搭載でPCに付加をかけないエフェクト搭載

828にはDSPエフェクトも搭載され、レイテンシー(音の遅延)やパソコンに負荷をかけず重くなることなどはないので、いつでもスムーズに音楽制作に没頭できます。


・PCを使わなくてもスタンドアローンで使用も可能

コンピュータが無くても起動が可能で、デジタルミキサーとエフェクターとして使用することが出来ます。フロントの液晶はシンプルなものなので多少慣れが必要ですが、入出力のメーターも搭載されているので分かりやすくあらゆる場面でも使用できるのが嬉しいです。


 ・USB2.0とFIREWIREが使えるハイブリット仕様

オーディオインターフェイスMOTU 828mk3 Hybridのレビュー

名前にもなっている「ハイブリット」ですが、この言葉がが意味するのは搭載されているFireWireとUSB2.0です。これ以前の828ではFireWireのみかUSBのみかでした。発売当時はもちろん、現在販売されているオーディオインターフェースではこの2つが搭載されているのはあまり見かけなく、この製品の特筆すべき点と言えます。通常、USB端子はないPCは普通はないとは思いますが、FireWire800がないPCは増えていますので、どんなPCでも接続出来るのが「ハイブリット」となって嬉しい点ではないでしょうか。
もうひとつの「ハイブリット」としては、MacとWindowsのハイブリット対応もあげられます。先に書きましたFireWireとUSB2.0の端子だけではなくPCのOS自体が変わってしまっても、環境を選ばず音楽制作をすることが出来るのが嬉しい点です。
ちなみに、MOTUといえば、Digital Performerで有名ですが、LogicやCubaseなどのシーケンサーで使用することが出来ます。実際自分もLogicやCubaseで使用しています。
様々な「ハイブリット」により、どの環境にでも柔軟に組み合わせて使用できるのが素晴らしい点です。


 ・アルミ合金製で作られた頑丈な設計

オーディオインターフェイスMOTU 828mk3 Hybridのレビュー

外側はアルミ合金製の金属筐体で作られていて、軽いながらも頑丈な設計がされています。
828mk2を以前ライブの仕事で1Uのケースに入れて持っていったことがありました。ライブ終了後の撤収の際うっかり落としてしまった事がありました。結構派手に落としてヒヤッとしましたが、前面のラックマウント部分は割れてしまっただけで、他にはなんの支障もなくその後も問題なく動いていていました。外側のアルミ合金製のお陰で助かったという経験があるのでお墨付きです(笑)ちなみにラックマウント部分は取り寄せで交換が可能です!


 ・最後に

オーディオインターフェイスMOTU 828mk3 Hybridのレビュー

自分が長年愛用してきた理由は以上の点ではないでしょうか。
付け加えますと「これまで828シリーズを使用していて困ったことがない」ということです。普段の音楽制作や録音、多くのパラアウトをしなければいけない仕事、極稀にある沢山の入力のいる録音、MTCやSMPTEの同期受け渡し、など…様々なシチュエーションに対応できる機器であり、コンパクトで頑丈。と素晴らしい点が多いです。これがすべて音楽制作の強い味方になってくれているのが、長年愛用してきた理由だと個人的には思っています。
828シリーズが気になっていた方がこのレビューを読んで購入を考えていただけていたら嬉しいです。

今回はオーディオインターフェイスMOTU 828mk3 Hybridのレビューをお伝えしました。


関連サイト

MOTU
http://www.motu.com/

High Resolution
http://www.h-resolution.com/MOTU/828mk3.html




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DTM機材やギターやベース等の楽器等、音楽制作に関わる機材を実際に使用した人が、本音レビューをお送りしています。たまに音楽NEWSなども書いています。
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