SampleTank MAXをご紹介致します。
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IK Multimediaの『SampleTank MAX』は定番のマルチ音源「SampleTank 3」のフル バージョンと「SampleTank 3専用の拡張音源ライブラリ・コレクション22タイトル」 のトータル52 GB以上のサウンドが収録されているインストゥルメントライブラリです。
様々なジャンルに対応することができる豊富なインストゥルメントだけでなく、楽曲制作に役立つオーディオループとMIDIパターンも収録されているので、素早くバックトラックを制作することが可能です。
<拡張音源ライブラリ>
収録する拡張音源ライブラリ22タイトルは 「Billy Cobham Drums」「Hugh Padgham Drums」「Neil Peart Drums」「Terry Bozzio Drums」「Cinematic Percussion」 「Alan Parsons Imperial Grand」「Art Deco Piano」「Brandenburg Piano」 「American Acoustic」「Future Synths」「Chillout」「Deep House」 「Drum’n’Bass」「Hardcore」「Indie Dance」「Minimal」「Techno」「Trance」 「Nanotube」「NRG」「Power Up」「The Grid」です。
<購入理由>
前バージョン「SampleTank 2」からのユーザーでしたので、「SampleTank 3」がリリースされたときにプラグインシンセ本体はアップグレードしていました。
小出しに発売される「SampleTank 3専用の拡張ライブラリ」で気になったものを、1タイトルずつ購入していましたが、2016年2月に全拡張ライブラリを収録する 『SampleTank MAX』が発売されました。
1タイトルずつ拡張音源ライブラリーを購入してゆくよりも、金額が圧倒的にお得なので、いくつか重複してしまうライブラリもありましたが、『SampleTank MAX』をアップグレード価格で購入しました。
中途半端に拡張音源を追加せずに、初めから『SampleTank MAX』のほうを購入しておけば良かったと思いますが、「SampleTank 3」を購入後に発売されたのと、あまり買い 物上手ではないので、これは諦めるしかないと思っています。
<良い所>
ビンテージサウンドから最新サウンドまで対応することのできる総計4,600以上のインストゥルメントを収録しているため、音色には困らないところと、動作が非常に安定しているところが『SampleTank MAX』の良いところです。
ドラムやベースなどは最終的には他の専用音源と差し替えることもありますが、アーティキュレーション情報が入ったもインストゥルメントも入っていますので、音色のことで悩むことは少なくなったことや、制作中のフリーズなど、余計な心配をせずに音楽制作に集中することができるのは大きな利点です。
また、音を再生するだけの普通のマルチ音源ではなく「SampleTank 3」はサウンド&グルーブ・ワークステーションで、拡張音源ライブラリが付属する『SampleTank MAX』 は、ループだけでなく3,500以上もMIDIファイルも収録しています。
MIDIパターンは「SampleTank 3」から、そのままDAWのMIDIトラックにドラッグでき編集することができるため、短時間でドラムトラックから上モノまで楽曲を形作ってゆけるのもお気に入りです。
<お気に入りの拡張ライブラリ>
基本的にプリプロに関しては、他のシンセを立ちあげなくても、付属するMIDIファイルを上手に使いこなせれば『SampleTank MAX』のみで完成させることができます。
個人的におすすめの拡張音源ライブラリは時間の短縮にも役立つアコースティックギター専用ライブラリ「American Acoustic」で、最近は専用のアコギ音源と同じ感覚で使用しています。
サウンド自体も「American Acoustic」はしっかりしていますが、収録するMIDIパターンも非常によく出来ているため、DAWのMIDIトラックにパターンをドラッグして、キーを調整すれば、かなりリアルなアコースティックギターのトラックを作ることができま す。
またエレクトロ系ライブラリも「Future Synths」「Chillout」「Deep House」 「Drum’n’Bass」「Hardcore」「Indie Dance」「Minimal」「Techno」「Trance」 をはじめ非常に充実していて気に入っています。
収録されるフレーズがよくできているだけでなく、DAWソフトのテンポにシンクしますので、30分もあればダンス系の楽曲アレンジは完成します。
注意点
悪い所とまで言いませんが、前バージョンの「SampleTank 2」のライブラリもすべて所有しているため、音を探すのに時間が掛かってしまうところが欠点です。
アップグレードしてから、かなり時間が経ちますが、多分『SampleTank MAX』に収録される全サウンドはチェックできていないと思います。
検索窓が「SampleTank」にはありますので、キーワードでインストゥルメント探すことができますが、例えば「PIANO」や「GUITAR」で検索しても、本当にたくさんの音色が表示されます。
ピアノやギターなどは1GB超えてくる高音質のインストルメントもありますので、読み込みにある程度時間が必要になります。
作業内容によってはサンプルの読み込み時間はストレスになりますので、読み込む前にど れくらいの容量があるのか確認することができますので、必ず確認してから読み込んだほうが良いです。
サンプルを読み込む前に音を確認できたら素晴らしいと思いますが、これは無理な要望かもしれません。
もう一つ、アコースティックギターは「American Acoustic」という優れた拡張ライブラリがありますが、エレクトリックギターの拡張ライブラリがありません。
「SampleTank 3」にも異なる奏法での音を表現することができるアーティキュレーション情報が入ったエレキギターのインストゥルメントがあり、アンプシミュレータと組み合 わせると、打ち込みだけでも、なかなかリアルなギターサウンドを再現することができます。
ただし、やはりエレキギターに関しては弱いですので「American Acoustic」クラスのサウンドにMIDIパターンも付けたエレキギター拡張ライブラリが欲しいところです。
また、昨年大きな話題となったベース音源の「MODO BASS」を収録していると勘違いしている人が、多分いるのではないかと思いますが、「MODO BASS」は 「SampleTank 3」の規格ではありませんので別売りです。
そのため『SampleTank MAX』には収録されていません。
まとめ
『SampleTank MAX』へのアップグレードは少し迷ったのですが、ライブラリには使える音が多いので購入してまったく後悔はしていません。
DAW標準に付属するプラグインシンセで物足りなさを感じている人にIK Multimedia 『SampleTank MAX』は特におすすめすることができます。
メーカーサイト
http://www.ikmultimedia.com/jp/products/stmax/
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宮脇拓也
現在作曲に没頭中。
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