ドラム音源:EZdrummer2レビュー

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TOONTRACK社のDTMドラム音源『EZdrummer2』をご紹介します。
ドラム音源というと、ドラムのサンプリングされた音源だけが入っていると思われるかもしれませんが、実際には音源とプリセットされた数千の膨大なドラムパターン(EZdrummer2では、ドラムパターンのことをGroove と表現してます)が入ってます。

TOONTRACK社としては、SUPERIOR の下位機種という位置付けのようですが、コストパフォーマンスの高い本ソフトはDTM入門・中級ユーザーには最適ではないでしょうか。
それでは、筆者が実際に利用した際の感想や購入前に想定もしてなかったメリットなどユーザとしての観点を交えながらEZdrummer2 のレビューをお届けします。

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■購入理由


本サイトを読まれている方で、1曲1曲、丁寧にドラムパターンを作成される方も、中にはいるかもしれませんが、作曲というアイデアの「ひらめき」を具現化する作業においては楽曲の構成要素、つまりドラムやベース、コードは早々に仕上げていった方が良い場合も多々あります。

私は、デモ音源を作成する際、ドラムパターンにおいては、ロック系なら8ビート・倍テン(Double Tempo)、ダンス系なら4つ打ち・16ビート・跳ね系など予め作成しておきテンプレートとして保存。
そのテンプレートを基に楽曲のアウトラインを形付け、曲に合わせてフィルインなど、徐々に色を加えていくという曲の仕上げ方でした。実際、このような対処をされている方も多いかと思います。

しかし、ドラマーでもない私が作成するドラムパターンは、数種類で限界が来てしまい結局、似たようなパターンでやりくりすることになりました。
また、私を含め、多くのDTMerがバンド系サウンドのニュアンスを出す際にハードルとなるのが、「打ち込みました!」というカチカチしたグルーヴのないサウンドになることです。

私が考えるに打ち込み臭い。とリスナーに思わせる要素は以下の3つと考えてます。

  1. 拍に対してオンタイムな打音
  2. 均一なベロシティ
  3. 空気感がなく、リアリティに欠けた音質

3つの要素は、知識と工夫、時間を掛けて作り込めば生ドラムに近いニュアンスを出すことは可能だと思います。
その細かい打ち込みこそが、DTMer の腕の見せ所じゃないか!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、打ち込み臭さがなく、曲作りに即効性があり、膨大なドラムパターンを備えている、EZdrummer は曲作りのスピード、クオリティを飛躍的に上げてくれることが可能だと思い、購入に至りました。

 

■機材の説明


ホスト機能を持つ、EZdrummer が必須となります。本原稿を書いている時点では、EZdrummer 2 が最新バージョンです。
インストールもTOONTRACK社のライセンス登録をすれば、簡単にインストール可能なものです。

・簡単な操作方法

好きなドラムパターンを見つけて、CubaseやSonarなどのDTM側にドラッグ&ドロップするだけで、簡単にドラムトラックの作成が出来ます。

・プリセットドラムパターンの編集も可能

ドラムパターンが豊富。と冒頭に記載しましたが、曲作りをしていると、4拍裏にスネアがもうひとつ欲しい。プリセットのドラムパターンは、ハイハットで叩いているけど、ライドシンバルに変えたい。など思いついたりしますが、DTMホスト側にDTM側にドラッグ&ドロップすれば、強弱を含めたドラムパターンが見えるになりますので編集が簡単に出来ます。図1を参照ください。

図1

【図1】

色々、編集しているうちに、EZdrummer パターンの原形がなくなっていつの間にかオリジナルのパターンになってしまった。ということもありますが、それはそれで面白いと思います。

・ミキサーが内蔵

内蔵ミキサーで、それぞれのドラムの音量はもちろん、パン機能がありますので、クラッシュシンバルは少し右より。フロアタムは左寄りなどステレオ感を出すことが出来ます。
もちろん、DTMの機能で活用すれば、これらの機能を補完することが可能ですが、EZdrummer単体でこれらの機能が備わっており完結できる。ということは大きな機能でしょう。

・MIDIのマルチアウトが可能

1ドラムトラックだけの利用で、スネアにリバーブを掛けるなど異なったMIX処理が可能になります。

 

■機材の良いところ、問題点


EZdrummer の良いと感じているところは、やはりドラムパターンの豊富さだと思います。
私は、ハードロック/ヘヴィメタル系の曲を作ることが多いですが、EZdrummer 標準で搭載されているパターンのジャンルは、Pop/Rock のみで、少しパワー感が足りないですし、パターンも不足気味です。
Mr.children やウルフルズなどの作風で制作する時には最適なドラム音質とドラムパターンであり、標準パターンが悪いという意味ではありません。
その他にも、EDMなどのダンス系やジャズ寄りなものを制作したいのであれば、もう少しバリエーションが欲しいところです。

その際に、利用可能なのが、『EZX(イージーエックス)』という、EZdrummerの追加拡張ソフトとなります。
本ソフトを追加購入すれば、使用可能なドラムキットとドラムパターンが拡張され、自分に合ったジャンルの曲作りに最適なサウンドとドラムパターンが手に入れられます。

こちらの To0NTRACK社のサイトを見る限り、Rock/Electro/Jazz/Latin/Reggae/Funk という多様なジャンルを用意しているようです。

EZdrummer LINE

私は、Metal! と、Drumkit from Hell 拡張ソフトを所有してますので一例として【図2】にそれぞれ表示してみました。
ドラムキット自体が変わっていることが、【図2】からも分かると思います。
左上が、Drumkit from Hell。右上が、Metal!。左下が標準で付属する PoP/Rcok キットとなります。

図2

【図2】
EZdrummer の良い点として、豊富なドラムパターンを最初に挙げましたが、以下も特筆すべき。ということで是非、記載させていただければと思います。

・リアルな音質

音の録音自体も非常に追求されて録音されていると思います。
それが分かるのが、音の「被り」が収録されます。例えば、実際のドラムはバスドラムを一発叩くと、スネアの打面も音の振動で少し揺れてしまいます。不要な音と思われる方もいるかもしれませんが、これが生ドラムらしさを演出しているのですが、音の「被り」が EZdrummer では収録されていることが、生楽器のリアルな空気感を生み出していると言えます。

・演奏時の勢い、とメリハリのついたダイナミクス

購入理由の一つとしても記載しましたが、人が叩いてもらった感覚に非常に近いドラムパターンが多数収録されてます。
おそらく、実際にドラマーに叩いてもらったものを、デジタルで解析して微妙なグルーヴや強弱をMIDIで表現しているのではないでしょうか。

・きめ細かい微調整が効く

ドラムキットは全体的に良いが、バスドラムは中低音が鳴りが良いものに変更したい。
スネアはバンドサウンドで埋もれない音にしたいのでピッチを上げたい。など慣れてくると細い要望が出てくると思います。
具体的に図3 は、Drunkit from Hell のスネアのデフォルトで設定の Pearl 14インチ から、Ludwig 14インチに変更し、ピッチを少し上げているところでを画面キャプチャしたものです。

図3

【図3】

実際、ドラマーとスタジオに入ると、スネアのピッチ修正をやっているのは、よく見かける光景です。このあたりも EZdrummer は可能にしてくれ、細い要望に応えてくれるでしょう。

 

■まとめ


EZdrummer を入手することは、優秀なドラマーとスタジオでセッションしてるのと同じことだと、改めて思います。
バンドでもスタジオに数時間、篭ってセッッションを重ねから曲が仕上がったというのは、よく聞く話です。そんな優秀なドラマーが、24時間265時間、私のそばにいて、何一つ文句も言わずに叩いてくれるという感覚です(笑)

実際、私もドラムパターンからベースラインの作成、ギターやリードシンセが思い浮かんだりすることがあり、単に曲を形成する一要素を飛び越えて、曲作りというクリエイティブな側面に積極的にリーチする使い方ができるソフトウェアと言えるでしょう。

 

■メーカーサイトのリンク


http://www.toontrack.com/ezdrummer-line/

末筆ながら、本レビューが一人でも多くのアーティスト活動の参考になればと思います。
SHU (https://twitter.com/shupreme_g)

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