Addictive Drums2のレビュー 〜1からバージョンアップした点について

 

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先日発売されたドラム音源「Addictive Drums2」(以下AD2)を使用してみた感想を書きます。AD1からのバージョンアップをお考えの方は参考にしてみて下さい。



 

■Addictive Drumsとは■

XLN AUDIO社から発売されているドラム専用音源。パッと見ただけで直感的に使えるインターフェースとリアルな質感のサウンドで人気が高く、FXpansion社のBFDやToontrack社のEZDrummerと並んでドラム音源御三家と呼ばれているとかいないとか。BFDより扱いやすく、EZDより音が良いので個人的は非常におすすめなドラム音源です。何より動作が軽い!

 

■Addictive Drums2 購入理由■

自分の使用している音源がAddictive Drums(以下AD1)ということもあり、やはり使い慣れたソフトのほうが制作の効率も良いだろうと考えて選びました。リアルなサウンドという観点で言えばBFDに軍配が上がりますが、自分はベーシストなのでドラムの音作りにはそれほど明るくなくて。ドラムに関する知識が無くても手軽にそれっぽい音が鳴ってくれるAD2は全ての宅録ミュージシャンの心強い味方になってくれるのではないでしょうか。それから、既存AD1ユーザーは優待価格でアップグレード出来た点も決め手になりましたね!コストが安いに越した事はないので 笑

 

■2になって良くなった点■

–キット/プリセットを選択する画面が便利!–

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これまでAD1は起動したあとにウィンドウ左上のタブからプリセットを選択していたのですが、文字だけでキット名を見てもなかなか音のイメージが湧かず、たくさん追加キットをインストールしても結局決まったいくつかのプリセットしか使わなくなってました。しかしAD2では起動後すぐに各プリセットのサウンドを確認出来る上に、視覚的にもイメージがしやすい為、立ち上げてから狙ってる音に近づけるまでにかかる時間が飛躍的に早くなりました。

–キットピースの配置数が増えた!–

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今まではドラムの基本セット(キック、スネア、ハイハット、タム×4)にシンバルが3枚まで(ライド含めて4枚)と、XTRAが1つの全12ピース構成だった為にシンバルの数を増やしたいときに色々と工夫を凝らす必要があって、わりとストレスに感じていました。AD2ではシンバル×6、ライド×2、XTRA×3まで配置出来る様になったので、かなり表現の幅が広がります。特にメタルのオケとか作るときはとりあえずシンバルいっぱい並べたがちですからねw

–マスター+パラでの2系統アウトが地味に便利!–

ADを使って音源制作をするときに最終的にキットをパラ出しして個別にミックスしている方も多いと思います。僕はラフの段階からある程度サウンドを作り込む派なので、パラ出ししたキットを一旦グループにまとめ直してからフェーダー調整などを行ってました。AD2はパラ出しの際にマスター+パラとして出すかパラのみ出すかを選べます。これが非常に便利!!作業工程からひと手間省略されるだけで相当快適に作業が出来ます。

–BEAT機能が超絶パワーアップしてる!–

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今回のバージョンアップで僕が一番注目してる点が実はこのBEAT機能部分。AD1を使ってて「こうなったらいいのになぁ」って思ってたことが、ほとんど実装されててXLNの中にエスパーでも居てんのかとビビりました 笑

1.BEATパターンが視覚で確認出来るようになった。

今まではひとつひとつ音を確認してたのが、パッと見てイメージ出来る様になりました。プリセット同様に欲しいパターンに到達するまでの時間短縮に繋がるのでこれは作業効率がグンと上がります。

2.グリッドサーチ機能

これまたヤバイ機能です…。例えば1拍めにキック、4拍めにスネアの入ったパターンが欲しいなって思ったらリストから即座にピックアップしてくれます。1度これ使うと、もう他のドラム音源使えませんマジで。(他の音源にもある機能だったらごめんなさい)

3.トランスフォーム機能

ADの音がリアルだと言っても、やはりベロシティやタイミングは手動で1つ1つ調整しないと打ち込み感は拭えないのでチマチマと内職する必要がありました。しかし、この機能を使えばある程度のところまでは簡単に調整出来ます。今までドラムの打ち込みが苦手だった人もこれで安心ですね!ここまで楽になってしまうと逆に今まで必死で打ち込みドラム極めてきた人達から反感買うんじゃないかっていうレベル。

4.お気に入り機能

AD1では曲毎にお気に入り登録は出来てましたが、別曲を制作する際には1からお気に入りパターンを選別しなおす必要がありました。今回よりその煩わしさが解消されます。こういう細かいところまで、実にユーザビリティについてよく考えられてると思います。

5.自作パターン保存

この機能も待ち望んでた機能のひとつですね。DAWのプロジェクトに打ち込んだMIDIデータをボタンひとつでAD2のBEATパターンとして取り込むことが出来ます。プリセットパターンに少し手を加えて取り込んでおくと手軽にオリジナリティあるドラムを作れちゃいますよ。てか、なぜ今まで無かったのかと!!グッバイ、一所懸命打ち込んだフレーズをMIDIで書き出しストックしていた日々。

 

■AD1→2に移行した際の注意点■

これまでベタ褒めしてきたAD2ですが、ひとつだけ注意して欲しい点があります。今回のバージョンアップで内部システムに大きな改変があったようで、詳しいことはよくわかりませんがAD1で使えてたサードパーティ製のMIDIパターンファイル(ADフォーマット化されたもの)などは読み込んでくれません 泣
ADに最初から入ってるパターンも悪くはないんですが、やっぱりThe打ち込みな感じは否めないんで結構サードパーティのMIDIファイルにお世話になってた自分としてはそこだけは残念な感じです。わりと膨大な量あるんで自作パターンとして取り込むと何日かかるやら分からないですし。まぁ、横着せずに我がの手で打ち込めと神様が叱咤激励してくれてるんだと思うことにしてます。

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以上、ざっくりとですが自分がAddictive drums2を使って良かった点、オススメしたい点をまとめさせていただきました。とにかく、使いやすくて音も良い。おまけに値段もわりとお手頃でコストパフォーマンスも申し分ない。既存ADユーザーは元より、初めてのドラム音源で迷ってる方にもAddictive Drums2 は絶対オススメです!

詳しくは本家サイトのほうを見てくださいね!

XLN Audio ADDICTIVE DRUMS 2のサイトはこちら
http://www.xlnaudio.com/addictivedrums/




TOHRU UENO

TOHRU UENO

ベーシスト/作曲家/アレンジャー
twitter:@funky106
blog :http://ueno106.com
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